2024-01-01から1年間の記事一覧

文英の石仏群 前編

1月6日に備中の史跡巡りを行った。 岡山市北区の立田から門前にかけて、天文年間から天正年間(1532~1592年)に渡って制作された石仏群が存在する。 石仏の大半に、文英という制作者の銘が刻まれているので、文英の石仏群と呼ばれている。 岡山市北区門前…

灘黒岩水仙郷 淡路島モンキーセンター 立川水仙郷

灘黒岩の集落から紀伊水道沿いに県道76号線を東に行くと、灘黒岩水仙郷がある。 私が訪れた12月30日は、まだ水仙のシーズンではなかったが、それでも幾らかの水仙が花をつけていた。 灘黒岩水仙郷 急斜面に水仙が植えられ、斜面に遊歩道が備え付けられている…

諭鶴羽神社 後編

天の浮橋遥拝所の奥には、山ぼうしの広場という広場がある。そこに淡路出身の近衛師団兵卒OBたちが昭和60年に建立した、平和祈念塔がある。 平和祈念塔 近衛師団は、宮城(皇居)を防衛する師団で、陸軍の精鋭師団である。 淡路全島から近衛師団に配属された…

諭鶴羽神社 中編

本殿に向かって左奥には、末社の水(すい)神社がある。その左側に、建武元年(1334年)銘の五輪卒塔婆町石がある。 水神社 水神社の祭神は、水源の守護神である弥都波能売(みづはのめ)命である。 諭鶴羽山に降った雨は、麓の人々の生活のための水源になっ…

諭鶴羽神社 前編

亀岡八幡神社から南下すると、淡路南部を東西に横断する兵庫県道76号線通称南淡路水仙ラインに合流する。 県道76号線を東進し、阿万東町の玉葱畑の中を通ると、産直ねこの郷という玉葱の直売所がある。 その手前(西側)の交差点のあたりが、九蔵遺跡が発掘…

南あわじ市 正福寺 萬勝寺

亀岡八幡神社の参拝を終え、本庄川沿いに集落の細い道を東進する。 しばらく行くと、本庄川にかかる薬師橋という橋に至る。 薬師橋 この橋の北西側に、かつて兵庫県指定文化財の木造薬師如来坐像を祀っていた正福寺の跡がある。 石積みの塀が目印である。こ…

南あわじ市 亀岡八幡神社 後編

亀岡八幡神社の西側には、摂社松浦高良神社が祀られている。 松浦高良神社 この神社の祭神は、古くから海人族が氏神として祀ってきた住吉大神と、応神天皇の参謀であった武内宿禰こと高良大神である。 海人族は、太古に海を渡って何処からかこの地に渡ってき…

南あわじ市 亀岡八幡神社 前編

昨年12月30日に淡路の史跡巡りを行った。 最初に訪れたのは、兵庫県南あわじ市阿万上(あまかみ)町にある亀岡八幡神社である。 亀岡八幡神社 亀岡八幡神社鳥居 神功皇后は三韓征伐の帰途、重臣の武内宿禰にまだ幼い応神天皇を預け、瀬戸内海から鳴門海峡を…

伊喜末八幡神社 長浜貝塚

浄源坊の参拝を終えて、レンタサイクルで香川県道253号線を北上する。 香川県小豆郡土庄町伊喜末(いぎすえ)にある伊喜末八幡神社に参拝した。 伊喜末八幡神社広場南側鳥居 伊喜末八幡神社は、海抜約50メートルの丘の上に建つ。丘の南側には、祭りのときに…

津山藩陣屋跡 浄源坊

宝生院の見学を終え、レンタサイクルで西に走った。 土庄町渕崎に、土庄町立渕崎小学校があるが、ここは江戸時代後期に小豆島を領有した津山藩の代官所が置かれた場所である。 津山藩陣屋跡 小豆島は、元和元年(1615年)から幕府直轄領であったが、天保九年…

皇踏山吉祥寺宝生院 後編

大師堂の北側には、本尊の地蔵菩薩を祀る本堂がある。 本堂 この本堂は、それほど古い建物ではないだろうが、なかなか見ごたえがあった。 蟇股の龍の彫刻 本堂に入ると、格天井に植物画が描かれている。外陣と内陣の間の欄間には、極彩色の天女の彫刻が施さ…

皇踏山吉祥寺宝生院 中編

宝生院のシンパクの見学を終え、宝生院の境内を散策しようと思った。 この寺は、小豆島有数の名刹であると思われるが、観光客はシンパクに目が行って、寺院の拝観はあまりしていない様子であった。 私が宝生院を訪れた時、シンパクの見物客が多数いたが、シ…

皇踏山吉祥寺宝生院 前編

富丘八幡神社の参拝を終え、レンタサイクルで北に走り、香川県小豆郡土庄町北山にある真言宗の寺院、皇踏山吉祥寺宝生院を訪れた。 宝生院 この寺を訪れた目的は、国指定特別天然記念物の、宝生院のシンパクという巨樹を見学するためである。シンパクは、真…

富丘八幡神社 後編

富丘八幡神社の境内には、江戸時代後期の但馬出身の石工、丹波佐吉が作った神馬がある。 丹波佐吉作の神馬 丹波佐吉は、文化十三年(1816年)に但馬国竹田に生まれ、5歳の時、丹波の石工難波金兵衛伊助の養子になる。 22歳から渡りの石工となり、大和、伏見…

富丘八幡神社 中編

楼門を潜って境内に入ると、すぐ目の前に豪華な拝殿がある。 この拝殿の彫刻は、なかなか見応えがある。 拝殿 向拝の彫刻 拝殿には、前に長く伸びた唐破風の向拝が付いている。その蟇股の龍の彫刻などが見事である。 明治33年の扁額 拝殿に、皇紀2560年(西…

富丘八幡神社 前編

土庄町渕崎甲の街並みを東に行くと、国道436号線沿いに富丘八幡神社の鳥居がある。 富丘八幡神社の鳥居 富丘八幡神社は、小豆島に五つある五社八幡宮の一つで、鳥居の先にある八幡山という小さな丘の上に鎮座する。 一の鳥居を潜って参道を歩いていくと、小…

土庄町ところどころ

土庄郵便局の東側には、永代橋という橋が架かっている。 この橋は、小豆島本島と、本島の南西側にある前島を結んでいる。 永代橋 この永代橋の下を通っているのが、ギネスブックで世界一狭い海峡と認定された土渕海峡である。 永代橋と土渕海峡 土渕海峡は、…

小豆島尾崎放哉記念館

鹿島明神社から東に走り、土庄の町に戻って来た。 土庄町本町甲にある小豆島尾崎放哉(ほうさい)記念館を訪れた。 小豆島尾崎放哉記念館入口の句碑 尾崎放哉は、明治18年に鳥取県邑美郡吉方町に生まれた。 鳥取県立第一中学校を卒業後、第一高等学校、東京…

鹿島明神社

小瀬石鎚神社の参拝を終えて、不動山から下り、小豆島西端の県道をレンタサイクルで南に走る。 海の先には、屋島が手が届きそうなほど近くに見える。 海の先にある屋島 県道を南下すると、香川県小豆郡土庄町千軒の集落に入る。集落の東端の山裾に、大坂城石…

小瀬石鎚神社

大坂城石垣石切小瀬原丁場跡の見学を終え、山の頂の方を見ると、岩肌が露出しているのが見える。 不動山という岩山である 小瀬石鎚神社のある山 この不動山の頂には、小瀬石鎚神社が鎮座し、御神体の重岩があるという。 駐車場の奥から神社の参道が始まる。 …

大坂城石垣石切小瀬原丁場跡 

12月2日に小豆島の史跡巡りを行った。 小豆島は、香川県に所属する。旧国名で言えば、讃岐国の一部である。 当ブログの史跡巡りも、ついに四国の一角に辿り着いた。 山川出版社「香川県の歴史散歩」 香川県は、兵庫県、岡山県、鳥取県、京都府に次いで、私…

三田市 住吉神社

酒垂神社の参拝を終え、三田市大川瀬の氏神である住吉神社に赴いた。 住吉神社 参道の石段 鮮やかな朱色の両部鳥居を潜り、石段を上がると、広々とした境内がある。 境内 住吉神社の祭神は、住吉三神の上筒之男命、中筒之男命、底筒之男命である。 航海の神…

酒垂神社

永澤寺の参拝を終え、次なる目的地である兵庫県三田市藍本にある酒垂(さかたれ)神社を訪れた。 酒垂神社鳥居 酒垂神社の境内から東に約300メートル行くと、田んぼの中に鳥居が建っている。 この鳥居は、応永二年(1395年)に建立された酒垂神社の一の鳥居…

青原山永澤寺 後編

玉兎門を潜って真っ直ぐ北上すると、妙高閣という建物がある。 妙高閣 妙高閣は、鉄筋コンクリート製の巨大な建物で、内部には観音堂、坐禅堂、ガンダーラ彫刻展示室がある。 中に入ると、矢張り目に付くのは高さ約9.2メートルの巨大な大観世音菩薩像である…

青原山永澤寺 中編

本堂に入ると、畳敷きの広々とした空間が広がる。 法会の時には、多くの人が集まるのだろう。 本堂内 本堂の奥には、本尊の釈迦三尊像、地蔵菩薩像、秋葉三尺坊大権現が祀られている。 まずは本尊の釈迦三尊像を紹介する。 釈迦三尊像 中央が釈迦如来(現在…

青原山永澤寺 前編

花山院の参拝を終えて北上し、三田市と丹波篠山市の境界付近の三田市永沢寺にある曹洞宗の寺院、青原山永澤(ようたく)寺に赴いた。 青原山永澤寺 永澤寺が開創されたのは、応安年間(1368~1375年)のことである。 四国の四ヶ国と備後の五州の守護職で、室…

東光山花山院菩提寺 後編

本堂の東側には、薬師堂がある。薬師堂には、花山院本尊の薬師如来坐像と、両脇侍の日光・月光菩薩像、十二神将像が祀られている。 薬師堂 蟇股の龍の彫刻 木鼻の彫刻 薬師堂内陣 薬師如来坐像 花山院が開創された時、法道仙人が薬師如来像を本尊として祀っ…

東光山花山院菩提寺 前編

高売布神社の参拝を終え、次なる目的地である兵庫県三田市尼寺(にんじ)にある真言宗の寺院、東光山花山院菩提寺に赴いた。 この寺院のことは、以後は通称の花山院の名で呼ぶことにする。 花山院は、東光山の山頂にある寺院である。山頂までは自動車道が延…

三田市 高売布神社

蓮花寺から北上し、三田市酒井に鎮座する高売布(たかめふ)神社を訪れた。 高売布神社 この神社の創建は古く、7世紀初めの推古朝のころとされている。「延喜式」に記載のある式内社である。 祭神は、下照比売(したてるひめ)命、天稚比古(あめのわかひこ…