2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

沖ノ島古墳群

大鳴門橋を見下ろす「うずまちテラス」から北を眺めると、海上にポツンと浮かぶ小さな島が見える。 南あわじ市伊毘の沖合に浮かぶ沖ノ島である。 沖ノ島 昭和35~36年の発掘調査で、沖ノ島から13基の古墳と1基の祭祀遺構が発掘された。 13基の古墳の内、2…

大鳴門橋 

福良から西に走り、大鳴門橋を観に行った。 大鳴門橋は、昭和60年6月に開通した、鳴門海峡上に架かる吊り橋である。 鳴門岬の先端に、道の駅うずしおがあるが、道の駅うずしおが現在改装工事中で、そこまでの道が通行止めになっていた。 鳴門岬の途中にある…

福良八幡神社

福良の氏神と言って良いのは、福良港の北側に鎮座する福良八幡神社である。 少し小高い丘の上に神社はある。 福良八幡神社の社叢 福良八幡神社の鳥居 福良八幡神社は、貞観元年(859年)に奈良大安寺の行教上人が、清和天皇の勅願により、宇佐八幡宮の祭神を…

福良

兵庫県南あわじ市福良(ふくら)は、古くから淡路から阿波に渡る船が発着する港であった。 古代律令制で定められた南海道の福良駅が置かれた場所でもある。 江戸時代には、徳島藩の屋敷や番所が置かれた。近代になってからも、大鳴門橋が完成するまで、徳島…

淳仁天皇陵 当麻夫人墓

賀集八幡神社から南下し、南あわじ市賀集にある淳仁天皇陵を訪れた。私が史跡巡りで訪れた最初の天皇陵である。 宮内庁の管理下にあり、陵内に立ち入ることは出来ない。 淳仁天皇陵 第47代淳仁天皇は、天武天皇の第七皇子舎人親王の子で、即位前は大炊王と呼…

賀集八幡神社 後編

本殿の背後に、高龗(たかおかみ)神社がある。別名青龍権現社という。京都の貴船神社の祭神と同一である。 由来は不詳なるも、古くから水の神として地元では崇敬されてきた。 高龗神社 祠に寛政の銘があるので、創建はそれ以前とされている。 淡路は川が少…

賀集八幡神社 前編

護国寺と隣接して鎮座しているのが、賀集八幡神社である。 一の鳥居から拝殿までは、一直線に参道が続いている。 賀集八幡神社の参道 貞観二年(860年)に奈良大安寺の僧・行教が、八幡大神の神託を受け、石清水八幡宮の分霊を奉じて淡路に来島し、社殿を建…

賀集山護国寺 後編

護国寺は、淡路七福神霊場の一つで、本堂には布袋尊を祀っている。 淡路七福神は、淡路島に存在する七福神を祀った七つの寺院を指す。一日で全てを巡ることも可能なので、手頃な霊場巡りスポットとして人気の観光名所でもある。 また、本堂には本尊として、…

賀集山護国寺 前編

西山北古墳から南下し、兵庫県南あわじ市賀集八幡にある真言宗の寺院、賀集山護国寺に赴いた。 賀集山護国寺 護国寺の前には、この地を出身地とする明治の音響学者田中正平の顕彰碑がある。 田中正平顕彰碑 田中正平は、明治17年8月に、横浜港から出港した…

天野神社 西山北古墳

10月1日に淡路の史跡巡りを行った。 今年4月19、20日の記事で、南あわじ市八木馬回にある真言宗の寺院、擁護山成相寺を紹介した。 成相寺を訪れた時、境内に隣接して存在する天野神社に気づかずに参拝せずに終わった。 今回、成相寺を再訪し、その時行きそ…

天龍山正福寺 

湯村温泉の町並みの西端の、石段を上がったところにあるのが、天台宗の寺院、天龍山正福寺である。 なお、今回の記事で但馬の史跡巡りは終了である。令和2年9月に始まって、約3年で「兵庫県の歴史散歩」下巻に載る但馬の史跡を踏破した。 播磨、備前に次…

湯村温泉

但馬を代表する温泉地である湯村温泉は、嘉祥元年(848年)に唐での修行を終えて帰朝した慈覚大師円仁が、山陰地方を通過した際に発見したとされている。 慈覚大師円仁像と温泉モニュメント 湯村温泉の周辺には、火山がない。それなのに何故温泉が湧くのか。…

熊野山善住寺

楞厳寺の参拝を終え、湯村温泉に向かって南下する。 湯村温泉の手前の兵庫県美方郡新温泉町熊谷にある真言宗の寺院、熊野山善住寺を訪れた。 熊野山善住寺 この寺は、長保元年(999年)に覚増上人が、全国行脚の途中にこの地に立ち寄り、熊野三山に地形が似…

仏頂山楞厳寺

観音山から下山し、東進して新温泉町田井にある臨済宗の寺院、仏頂山楞厳(りょうごん)寺に赴いた。 楞厳寺の参道に建つ石柱 山門 この寺は、京都天龍寺の夢窓国師の孫弟子に当たる南溟禅師が延文五年(1360年)に開山した。 その後足利将軍家や但馬山名氏…

観音山相応峰寺 後編

三柱神社の脇から観音山への登山道が始まる。 暑い中、気を引き締めて登り始めた。 観音山登山道の登り口 登山道の道端には、ミニ西国三十三所観音霊場の観音菩薩像と、ミニ四国八十八ヶ所霊場の石仏が祀られている。 登山道 道端の石仏 砂岩製の石仏は、微…

観音山相応峰寺 前編

加藤文太郎記念図書館から東に行き、岸田川を渡ると、清富(きよどめ)の集落がある。 集落の北側にある観音山は、若き日の加藤文太郎が何度も登った山だという。 観音山 観音山の麓には、天台宗の寺院、観音山相応峰寺がある。山上には、相応峰寺の奥の院の…

加藤文太郎記念図書館

浜坂先人記念館「以命亭」の東隣には、用水路を挟んで加藤文太郎記念図書館が建っている。 通常の図書館の中に、浜坂町出身の登山家加藤文太郎の記念室が設置されている。 加藤文太郎記念図書館 記念室内には、山や登山に関する書籍が開架公開されている。 …

浜坂先人記念館「以命亭」 後編

店の間の奥は仏間になっており、立派な仏壇が備え付けられている。 仏間 仏壇 仏壇中央には釈迦如来座像が祀られている。 仏間は、この家の中央にある。仏教がこの家の精神的中心にあったということだろう。 店の間の東側には居間が2部屋南北に連なっている…

浜坂先人記念館「以命亭」 前編

8月20日に但馬の史跡巡りを行った。兵庫県美方郡新温泉町を巡る旅であった。 私が住む西播磨から新温泉町に行くには、播但連絡道路を使って豊岡に出てから西に行くよりも、鳥取自動車道を使って鳥取に出てから東に行った方が早く安あがりである。今回もその…