寺院

和辻哲郎生家、八葉寺

姫路市仁豊野(にぶの)にあるJR仁豊野駅の東側に、大正から昭和にかけて活躍した哲学者、倫理学者の和辻哲郎の生家がある。 和辻哲郎生家 和辻哲郎は、「古寺巡礼」「風土」「日本精神史研究」「日本倫理思想史」などの著作で知られる。 私が和辻の著作で最…

正楽寺千手院

岡山県備前市蕃山にある正楽寺千手院は、真言宗の寺院である。 正楽寺は、奈良時代の天平勝宝年間に、聖武天皇の勅願により、報恩大師が備前国に開いた四十八寺のうちの一寺である。 山門 正楽寺は、江戸時代初期に堂舎を悉く焼失したが、正徳年間(1711~17…

夢前町ところどころ

姫路市夢前(ゆめさき)町は、かつては飾磨郡夢前町という独立した自治体であった。平成18年3月に姫路市に合併され、消滅した。今日は夢前町の地味な史跡を紹介する。 夢前町は、南北に細長い。姫路市夢前町莇野(あぞうの)に、菅生ダムというダムがある。…

弥勒寺

置塩城跡から西に進み、峠を越えると、姫路市夢前町寺という地域に出る。 ここにあるのが、通宝山弥勒寺である。天台宗の寺院である。 弥勒寺の石橋 書写山圓教寺を開いた性空上人が、長保二年(1000年)にこの地に隠棲し、草庵を作った。 長保四年(1002年…

瑠璃寺 宇野氏主従供養碑

上三河農村舞台から更に北上し、佐用町船越に入ると、瑠璃寺の山門が見えてくる。 船越山の中腹にある真言宗の寺院・瑠璃寺の山門である。 瑠璃寺山門 山門は寛永十五年(1638年)の造営である。しかし、所々痛みがあって、長年月の風雪に耐えてきたことを物…

随願寺

廣峯神社のある広峰山の東隣には、増位山が聳える。 増位山の中腹にあるのが、播磨天台六山の一つ、増位山随願寺である。 随願寺近くの駐車場まで、増位山の麓からドライブウェイが開通している。 随願寺案内図 案内図にあるように、ヘアピンカーブが連続す…

姫路ところどころ

姫路城の北東側には、姫路市立美術館がある。 かつて、姫路城が陸軍第10師団の駐屯地だった時に、兵器庫・被服倉庫として使われていた赤レンガの建物が、今は美術館として利用されている。 姫路市立美術館 この建物は、明治38年に建設され、大正2年に増築さ…

三日月

かつて兵庫県佐用郡三日月町という自治体があったが、平成17年に、佐用郡佐用町に合併された。 旧三日月町周辺は、江戸時代には三日月藩という藩が領域支配していた。 三日月藩乃井野陣屋跡 元禄十年(1697年)、幕府は、津山藩森家の改易に伴い、分家の森長…

安富町

姫路市安富町は、以前は宍粟(しそう)郡安富町という独立した自治体だった。 平成18年3月に、安富町は姫路市と合併した。安富町以外の宍粟郡の町は、その1年前に合併して宍粟市となっていた。安富町が姫路市と合併した時に、奈良時代に編纂された「播磨国…

船場本徳寺

かつて亀山本徳寺の記事で書いたが、姫路市の英賀地区には、土塁と堀に囲まれた英賀城という城があり、その中に英賀御堂と呼ばれた浄土真宗(一向宗)の寺があった。播磨の浄土真宗布教の中心であった。 英賀城城主三木氏と一向宗門徒は、毛利氏と組んで、信…

書写山麓

書写山の麓にも、地味ながら見るべきスポットはある。 まずは、坂本城跡である。城跡、と言っても、今や土塁があるだけである。 坂本城は、赤松満祐が、嘉吉の乱で室町幕府6代将軍足利義教を殺害した後、立て籠もった城である。 ここは、それほど堅固な城で…

書写山圓教寺 後編

三之堂から更に参道を進むと、見えてくるのが、鐘楼である。 鐘楼は、元弘二年(1332年)の建築。鐘は元亨四年(1324年)の再鋳とされる。鐘楼は、国指定重要文化財である。 鐘楼 鎌倉時代後期の様式を残し、鐘楼としては、兵庫県下最古の遺構である。 次に…

書写山圓教寺 中編

圓教寺拝観のクライマックスは、何といっても、大講堂、食堂、常行堂の三之堂である。 私が圓教寺に来るのはこれで5回目だが、いつ来ても三之堂の壮大さに圧倒される。 三之堂 規模の大きさがなかなか写真では伝わらないが、装飾のない簡素な木造建築である…

書写山圓教寺 前編

姫路市にある天台宗の寺院、書写山圓教寺(えんぎょうじ)。ここは西国三十三所観音霊場の第27番札所である。書写山上に聳え立つ数々の伽藍の壮大さから、西の比叡山と呼ばれる。 今では、トム・クルーズ主演映画「ラスト・サムライ」や、ドラマ「軍師官兵衛…

宝林寺 円心館

鎌倉時代末期から戦国時代にかけて、播磨の国はおろか、日本国を騒がせた武家・赤松氏。 兵庫県赤穂郡上郡町河野原にある宝林寺は、赤松氏ゆかりの寺である。赤松則祐(そくゆう)が、備前国新田庄にて、雪村友梅に開山させて、臨済宗の寺院として創建した。…

亀山本徳寺 後編

亀山本徳寺本堂に渡り廊下で接続する中宗堂は、国登録有形文化財である。 中宗堂 中宗堂には、浄土真宗の中興の祖である蓮如が祀られている。華麗な祭壇である。蓮如の時代に、浄土真宗は日本中、特に北陸に広まることになる。 蓮如を祀る祭壇 本堂から、渡…

亀山本徳寺 前編

姫路市飾磨区亀山にある亀山本徳寺は、浄土真宗本願寺派の寺院である。元々英賀城内にあった一向宗の寺院、英賀御堂の後身である。 英賀の地は、15世紀の蓮如の時代に、一向宗の信仰が広がり、城主の三木氏も門徒となった。土塁に囲まれた英賀城は、城という…

太山寺、野磨駅家跡

有年から国道373号線を北上し、兵庫県赤穂郡上郡町に入る。上郡町は、兵庫県で最も西の自治体である。隣は岡山県である。 上郡町西部の高山という地域に、山上の寺院がある。西高野と呼ばれる、高野山真言宗の太山寺である。 ここは、奈良時代に行基が開いた…

赤穂ところどころ

赤穂シリーズも今回で終わりである。 赤穂城のすぐ隣にあるのが、赤穂市立歴史博物館である。建物を裏から見たら、蔵を並べたデザインをしている。 赤穂市立博物館 かつて赤穂は潮の干満を利用した塩田による製塩が盛んであった。歴史博物館には、製塩用具や…

赤穂 尾崎地区

坂越から赤穂御崎方面に走ると、赤穂市立美術工芸館田淵記念館がある。 赤穂は、製塩で有名である。江戸時代に赤穂で塩田経営、塩問屋、塩廻船業で財を成したのが、田淵家である。 田淵家は、最盛期の文化文政年間(1804~1830年)には、約106町歩の塩田を有…

斑鳩寺

兵庫県揖保郡太子町にある斑鳩寺は、天文十年(1541年)の戦火により、堂宇ことごとく焼失した。 斑鳩寺仁王門と三重塔 龍野赤松氏の赤松政秀の志願により、まず再建されたのが、国指定重要文化財の三重塔である。永禄八年(1565年)の建築である。 重要文化…

龍門寺

室津から国道250号線を東に走る。前を走る軽トラがスローペースなので、帰りの七曲りはあまり楽しめない。それでもすぐに、次の目的地に着く。 姫路市網干区浜田812番地にある、臨済宗妙心寺派の龍門寺。ここは、江戸初期に「不生禅」を唱えた盤珪禅師の根本…

室津 後編

室津のシンボルとも言うべき賀茂神社に行く。海に突き出た岡の上に社殿がある。 賀茂神社の創建は、この地が平安時代に、京都の賀茂別雷神社(上賀茂神社)の直系御厨になった時と伝えられる。御厨とは、神饌を調進するための領地のことである。つまりここは…

室津 前編

たつの市御津町室津。ここは、今となっては、鄙びた漁村に過ぎないが、かつては大変繁盛した港町だった。 北西に向けて湾口が開いた形の室津港は、中に入れば、外の海が荒れていても、室の中にいるかのように安全であった。 そのため、古代より、風待ちの港…