2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

皇踏山吉祥寺宝生院 中編

宝生院のシンパクの見学を終え、宝生院の境内を散策しようと思った。 この寺は、小豆島有数の名刹であると思われるが、観光客はシンパクに目が行って、寺院の拝観はあまりしていない様子であった。 私が宝生院を訪れた時、シンパクの見物客が多数いたが、シ…

皇踏山吉祥寺宝生院 前編

富丘八幡神社の参拝を終え、レンタサイクルで北に走り、香川県小豆郡土庄町北山にある真言宗の寺院、皇踏山吉祥寺宝生院を訪れた。 宝生院 この寺を訪れた目的は、国指定特別天然記念物の、宝生院のシンパクという巨樹を見学するためである。シンパクは、真…

富丘八幡神社 後編

富丘八幡神社の境内には、江戸時代後期の但馬出身の石工、丹波佐吉が作った神馬がある。 丹波佐吉作の神馬 丹波佐吉は、文化十三年(1816年)に但馬国竹田に生まれ、5歳の時、丹波の石工難波金兵衛伊助の養子になる。 22歳から渡りの石工となり、大和、伏見…

富丘八幡神社 中編

楼門を潜って境内に入ると、すぐ目の前に豪華な拝殿がある。 この拝殿の彫刻は、なかなか見応えがある。 拝殿 向拝の彫刻 拝殿には、前に長く伸びた唐破風の向拝が付いている。その蟇股の龍の彫刻などが見事である。 明治33年の扁額 拝殿に、皇紀2560年(西…

富丘八幡神社 前編

土庄町渕崎甲の街並みを東に行くと、国道436号線沿いに富丘八幡神社の鳥居がある。 富丘八幡神社の鳥居 富丘八幡神社は、小豆島に五つある五社八幡宮の一つで、鳥居の先にある八幡山という小さな丘の上に鎮座する。 一の鳥居を潜って参道を歩いていくと、小…

土庄町ところどころ

土庄郵便局の東側には、永代橋という橋が架かっている。 この橋は、小豆島本島と、本島の南西側にある前島を結んでいる。 永代橋 この永代橋の下を通っているのが、ギネスブックで世界一狭い海峡と認定された土渕海峡である。 永代橋と土渕海峡 土渕海峡は、…

小豆島尾崎放哉記念館

鹿島明神社から東に走り、土庄の町に戻って来た。 土庄町本町甲にある小豆島尾崎放哉(ほうさい)記念館を訪れた。 小豆島尾崎放哉記念館入口の句碑 尾崎放哉は、明治18年に鳥取県邑美郡吉方町に生まれた。 鳥取県立第一中学校を卒業後、第一高等学校、東京…

鹿島明神社

小瀬石鎚神社の参拝を終えて、不動山から下り、小豆島西端の県道をレンタサイクルで南に走る。 海の先には、屋島が手が届きそうなほど近くに見える。 海の先にある屋島 県道を南下すると、香川県小豆郡土庄町千軒の集落に入る。集落の東端の山裾に、大坂城石…

小瀬石鎚神社

大坂城石垣石切小瀬原丁場跡の見学を終え、山の頂の方を見ると、岩肌が露出しているのが見える。 不動山という岩山である 小瀬石鎚神社のある山 この不動山の頂には、小瀬石鎚神社が鎮座し、御神体の重岩があるという。 駐車場の奥から神社の参道が始まる。 …

大坂城石垣石切小瀬原丁場跡 

12月2日に小豆島の史跡巡りを行った。 小豆島は、香川県に所属する。旧国名で言えば、讃岐国の一部である。 当ブログの史跡巡りも、ついに四国の一角に辿り着いた。 山川出版社「香川県の歴史散歩」 香川県は、兵庫県、岡山県、鳥取県、京都府に次いで、私…

三田市 住吉神社

酒垂神社の参拝を終え、三田市大川瀬の氏神である住吉神社に赴いた。 住吉神社 参道の石段 鮮やかな朱色の両部鳥居を潜り、石段を上がると、広々とした境内がある。 境内 住吉神社の祭神は、住吉三神の上筒之男命、中筒之男命、底筒之男命である。 航海の神…

酒垂神社

永澤寺の参拝を終え、次なる目的地である兵庫県三田市藍本にある酒垂(さかたれ)神社を訪れた。 酒垂神社鳥居 酒垂神社の境内から東に約300メートル行くと、田んぼの中に鳥居が建っている。 この鳥居は、応永二年(1395年)に建立された酒垂神社の一の鳥居…

青原山永澤寺 後編

玉兎門を潜って真っ直ぐ北上すると、妙高閣という建物がある。 妙高閣 妙高閣は、鉄筋コンクリート製の巨大な建物で、内部には観音堂、坐禅堂、ガンダーラ彫刻展示室がある。 中に入ると、矢張り目に付くのは高さ約9.2メートルの巨大な大観世音菩薩像である…

青原山永澤寺 中編

本堂に入ると、畳敷きの広々とした空間が広がる。 法会の時には、多くの人が集まるのだろう。 本堂内 本堂の奥には、本尊の釈迦三尊像、地蔵菩薩像、秋葉三尺坊大権現が祀られている。 まずは本尊の釈迦三尊像を紹介する。 釈迦三尊像 中央が釈迦如来(現在…

青原山永澤寺 前編

花山院の参拝を終えて北上し、三田市と丹波篠山市の境界付近の三田市永沢寺にある曹洞宗の寺院、青原山永澤(ようたく)寺に赴いた。 青原山永澤寺 永澤寺が開創されたのは、応安年間(1368~1375年)のことである。 四国の四ヶ国と備後の五州の守護職で、室…

東光山花山院菩提寺 後編

本堂の東側には、薬師堂がある。薬師堂には、花山院本尊の薬師如来坐像と、両脇侍の日光・月光菩薩像、十二神将像が祀られている。 薬師堂 蟇股の龍の彫刻 木鼻の彫刻 薬師堂内陣 薬師如来坐像 花山院が開創された時、法道仙人が薬師如来像を本尊として祀っ…

東光山花山院菩提寺 前編

高売布神社の参拝を終え、次なる目的地である兵庫県三田市尼寺(にんじ)にある真言宗の寺院、東光山花山院菩提寺に赴いた。 この寺院のことは、以後は通称の花山院の名で呼ぶことにする。 花山院は、東光山の山頂にある寺院である。山頂までは自動車道が延…

三田市 高売布神社

蓮花寺から北上し、三田市酒井に鎮座する高売布(たかめふ)神社を訪れた。 高売布神社 この神社の創建は古く、7世紀初めの推古朝のころとされている。「延喜式」に記載のある式内社である。 祭神は、下照比売(したてるひめ)命、天稚比古(あめのわかひこ…