讃岐

長崎のしし垣

皇子神社の参拝を終えて、一山越えて三都半島の東岸に出た。 今までは三都半島の西岸を南下したが、今度は東岸を北上することになった。 次なる目的地は、小豆島町二面長崎にある「長崎のしし垣」である。長崎のしし垣は、江戸時代中期から後期にかけて、イ…

小豆島町 皇子神社

正法寺の参拝を終えて、レンタサイクルで更に南に走る。この日のサイクリングで、最も過酷な峠道を越えて、小豆島町神浦(こうのうら)にある皇子神社に向かった。 皇子神社は、半島状に海に突き出た標高約60メートルの円錐形の小山の中腹にある神社である。…

如意山正法寺

誓願寺の参拝を終えて、レンタサイクルで三都半島を南下する。 また一山越えて、小豆島町吉野にある真言宗の寺院、如意山正法寺に赴いた。 如意山正法寺 山門 この寺は、祐算上人により、萬治三年(1660年)に開山された。 現在の建物は、元禄年間(1688~17…

小豆島町 誓願寺 後編

誓願寺の境内には、そう古くはないが立派なシンパク(イブキ)がある。 香川県の保存木、誓願寺のイブキである。 シンパク なかなか樹勢のある良木である。 このシンパクの奥に、庭園があり、その上に阿弥陀堂が建つ。阿弥陀如来立像を祀っている。 庭園と阿…

小豆島町 誓願寺 前編

明王寺の参拝を終え、レンタサイクルで南に走る。 小豆島の南側にある三都半島をママチャリでほぼ一周するという過酷なポタリングが始まった。 山道を上っていくと、池田湾を眼下に見下ろす絶景ポイントがあった。 池田湾 まず一山越えて、小豆島町二面にあ…

小豆島町 明王寺

長勝寺の参拝を終え、同じく小豆島町池田にある真言宗の寺院、明王寺を訪れた。 明王寺 明王寺は、正安三年(1301年)に阿闍梨弘山上人が開創したと伝えられる。 本尊は、弘法大師作と伝えられる不動明王像である。 本堂 本堂内は拝観できなかった。本堂の脇…

金陵山長勝寺

亀山八幡宮と池田の桟敷の間に、真言宗の寺院、金陵山長勝寺がある。 金陵山長勝寺 長勝寺の境内は、石垣の上に建てられた土塀に囲まれている。土塀の漆喰が剥がれて、下の土がむき出しになっている。 これがむしろ古い味を出していていい。 石垣と土塀 石段…

小豆島町 亀山八幡宮 後編

亀山八幡宮の参道を海に向かって降りていくと、亀山八幡宮の御旅所でもあり、秋季大祭の舞台ともなる池田の桟敷がある。 秋季大祭を見物する客のために、石積の見学席を何段にも積み重ねた桟敷である。 池田の桟敷の鳥居 海に面して鳥居があり、鳥居の奥に石…

小豆島町 亀山八幡宮 前編

小豆島町池田の鎮守が、丘の上にある亀山八幡宮である。 亀山八幡宮鳥居 祭神は、品陀和気(ほんだわけ)命こと第15代応神天皇である。 この神社の由来はよく分からないが、応神天皇が小豆島に立ち寄ったという伝承に関連があることだろう。 鳥居を潜ってす…

恩澤の碑 平井兵左衛門氏政終焉の地

2月18日に小豆島の史跡巡りを行った。小豆島に上陸するのは、これで2度目である。 前回レンタサイクルで小豆島を巡って、かなり疲弊したので、今回は電動自転車を借りようと思ったが、あいにく電動自転車を貸し出す店が閉まっていた。 仕方なく、今回も通…

伊喜末八幡神社 長浜貝塚

浄源坊の参拝を終えて、レンタサイクルで香川県道253号線を北上する。 香川県小豆郡土庄町伊喜末(いぎすえ)にある伊喜末八幡神社に参拝した。 伊喜末八幡神社広場南側鳥居 伊喜末八幡神社は、海抜約50メートルの丘の上に建つ。丘の南側には、祭りのときに…

津山藩陣屋跡 浄源坊

宝生院の見学を終え、レンタサイクルで西に走った。 土庄町渕崎に、土庄町立渕崎小学校があるが、ここは江戸時代後期に小豆島を領有した津山藩の代官所が置かれた場所である。 津山藩陣屋跡 小豆島は、元和元年(1615年)から幕府直轄領であったが、天保九年…

皇踏山吉祥寺宝生院 後編

大師堂の北側には、本尊の地蔵菩薩を祀る本堂がある。 本堂 この本堂は、それほど古い建物ではないだろうが、なかなか見ごたえがあった。 蟇股の龍の彫刻 本堂に入ると、格天井に植物画が描かれている。外陣と内陣の間の欄間には、極彩色の天女の彫刻が施さ…

皇踏山吉祥寺宝生院 中編

宝生院のシンパクの見学を終え、宝生院の境内を散策しようと思った。 この寺は、小豆島有数の名刹であると思われるが、観光客はシンパクに目が行って、寺院の拝観はあまりしていない様子であった。 私が宝生院を訪れた時、シンパクの見物客が多数いたが、シ…

皇踏山吉祥寺宝生院 前編

富丘八幡神社の参拝を終え、レンタサイクルで北に走り、香川県小豆郡土庄町北山にある真言宗の寺院、皇踏山吉祥寺宝生院を訪れた。 宝生院 この寺を訪れた目的は、国指定特別天然記念物の、宝生院のシンパクという巨樹を見学するためである。シンパクは、真…

富丘八幡神社 後編

富丘八幡神社の境内には、江戸時代後期の但馬出身の石工、丹波佐吉が作った神馬がある。 丹波佐吉作の神馬 丹波佐吉は、文化十三年(1816年)に但馬国竹田に生まれ、5歳の時、丹波の石工難波金兵衛伊助の養子になる。 22歳から渡りの石工となり、大和、伏見…

富丘八幡神社 中編

楼門を潜って境内に入ると、すぐ目の前に豪華な拝殿がある。 この拝殿の彫刻は、なかなか見応えがある。 拝殿 向拝の彫刻 拝殿には、前に長く伸びた唐破風の向拝が付いている。その蟇股の龍の彫刻などが見事である。 明治33年の扁額 拝殿に、皇紀2560年(西…

富丘八幡神社 前編

土庄町渕崎甲の街並みを東に行くと、国道436号線沿いに富丘八幡神社の鳥居がある。 富丘八幡神社の鳥居 富丘八幡神社は、小豆島に五つある五社八幡宮の一つで、鳥居の先にある八幡山という小さな丘の上に鎮座する。 一の鳥居を潜って参道を歩いていくと、小…

土庄町ところどころ

土庄郵便局の東側には、永代橋という橋が架かっている。 この橋は、小豆島本島と、本島の南西側にある前島を結んでいる。 永代橋 この永代橋の下を通っているのが、ギネスブックで世界一狭い海峡と認定された土渕海峡である。 永代橋と土渕海峡 土渕海峡は、…

小豆島尾崎放哉記念館

鹿島明神社から東に走り、土庄の町に戻って来た。 土庄町本町甲にある小豆島尾崎放哉(ほうさい)記念館を訪れた。 小豆島尾崎放哉記念館入口の句碑 尾崎放哉は、明治18年に鳥取県邑美郡吉方町に生まれた。 鳥取県立第一中学校を卒業後、第一高等学校、東京…

鹿島明神社

小瀬石鎚神社の参拝を終えて、不動山から下り、小豆島西端の県道をレンタサイクルで南に走る。 海の先には、屋島が手が届きそうなほど近くに見える。 海の先にある屋島 県道を南下すると、香川県小豆郡土庄町千軒の集落に入る。集落の東端の山裾に、大坂城石…

小瀬石鎚神社

大坂城石垣石切小瀬原丁場跡の見学を終え、山の頂の方を見ると、岩肌が露出しているのが見える。 不動山という岩山である 小瀬石鎚神社のある山 この不動山の頂には、小瀬石鎚神社が鎮座し、御神体の重岩があるという。 駐車場の奥から神社の参道が始まる。 …

大坂城石垣石切小瀬原丁場跡 

12月2日に小豆島の史跡巡りを行った。 小豆島は、香川県に所属する。旧国名で言えば、讃岐国の一部である。 当ブログの史跡巡りも、ついに四国の一角に辿り着いた。 山川出版社「香川県の歴史散歩」 香川県は、兵庫県、岡山県、鳥取県、京都府に次いで、私…