2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

玉雲山化生寺 後編

化生寺の西隣には、玉雲大権現という神社がある。 封じ込められた殺生石の妖気を神として祀ったもので、化生寺の鎮守である。 玉雲大権現参道 玉雲大権現の両部鳥居 参道を行くと、華麗な朱色の両部鳥居が出迎えてくれる。 寺院の西隣に、南北に参道を持つ神…

玉雲山化生寺 前編

勝山武家屋敷館の見学を終え、勝山の町の北側にある曹洞宗の寺院、玉雲山化生(かせい)寺を訪れた。 玉雲山化生寺 この寺は、人に災いをなした殺生石を封じ込めた寺として知られている。 この寺の縁起は、壮大である。 中国で九千年生きながらえた白面金毛…

勝山武家屋敷館

明徳寺の参拝を終えて、町並み保存地区に戻り、古い商家の建ち並ぶ通りを歩いた。 うだつ、なまこ壁、連子窓、虫籠窓などを備えた町家が並んでいる。 勝山の町並み保存地区 虫籠窓 町並み保存地区 町中の水路 町中には、細い水路が通っている。 水が豊富でな…

寂光山明徳寺

久世から西に行き、JR中国勝山駅に隣接する観光駐車場に車をとめる。 駅前から西に続く新町商店街を歩く。 新町商店街 新町商店街を何気なく歩いていると、旦酒店という酒屋があり、店頭に「文豪谷崎潤一郎疎開地跡」と墨書された掛軸が掛けられていた。 谷…

久世

旧遷喬尋常小学校の見学を終えて、西に走り、真庭市久世(くせ)の中心に至った。 久世は、江戸時代に出雲街道と大山街道が交差する宿場町として繁栄した。 また旭川の河岸に高瀬舟が発着する川湊が置かれ、岡山城下に物資を運び出す拠点となった。 享保十二…

旧遷喬尋常小学校 後編

講堂から西側の翼棟に行く。講堂と翼棟の廊下の間には、開き戸がある。 講堂で行事が行われる時には、この戸は閉められたのだろう。 講堂から西翼棟に向かう 講堂と西翼棟の間の開き戸 西側翼棟に入ってすぐに、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」のロケに使われた…

旧遷喬尋常小学校 中編

校長室から出て、1階廊下を東に歩く。 1階廊下 旧遷喬尋常小学校の廊下には、幅広い松材が使用されている。 使用されている木材は、明治40年の建築当時そのままである。 明治の生徒が歩いた廊下を、今私が歩いている。 途中教室があるが、モダンな家具など…

旧遷喬尋常小学校 前編

4月13日に、美作の史跡巡りを行った。 最初に紹介するのは、岡山県真庭市鍋屋にある国指定重要文化財、旧遷喬尋常小学校である。 旧遷喬尋常小学校 明治7年、久世村(真庭市久世)にあった旧津山藩の御蔵(年貢米倉庫)を校舎として、遷喬小学校は開校した…

霊樹山玉雲寺

観音峠を越えて、京都府船井郡京丹波町に入る。 京丹波町市森滝見にある曹洞宗の寺院、霊樹山玉雲寺を訪れた。 霊樹山玉雲寺 玉雲寺は、応永二十三年(1416年)に太容梵清禅師が、地元の豪族須智(しゅうち)出羽守慶吉の懇請を受けて開山した寺である。 私…

観音峠 観音堂

中畷古墳の見学を終えて、国道9号線を西に行く。 南丹市園部町と船井郡京丹波町の境界に差し掛かる。 境界はかつて観音峠があった場所で、今はトンネルがある。 南丹市と京丹波町の境界のトンネル トンネルの東側、つまり南丹市側に、山の中腹に降りていく…

垣内古墳 中畷古墳

生身天満宮の参拝を終えて、南丹市園部町内林町にある垣内(かいち)古墳の跡地に赴いた。 垣内古墳は、現在内林町の八幡神社が鎮座するあたりにあった。 内林八幡神社 昭和47年に京都府道園部平屋線の拡幅工事を実施したところ、大量の鉄滓が見つかった。 …

生身天満宮

園部城跡のある園部の中心街から東に行き、南丹市園部町美園町にある生身(いきみ)天満宮を訪れた。 小雨の降る中での訪問である。 生身天満宮 鳥居 生身天満宮は、元々小麦山にあった。ここには菅原道真公の別荘があり、道真公の臣下武部源蔵が別荘を管理…

園部城跡 

黒田古墳の見学を終え、南丹市園部町小桜町にある園部城跡に赴いた。 現在京都府立園部高等学校のある敷地が、かつての園部城(園部陣屋)の跡である。 園部城跡 元和五年(1619年)、出石藩主小出義親が園部の地に移封となった。 義親は、園部藩2万7千石…

南丹市 黒田古墳

九品寺の参拝を終えて北上し、南丹市園部町黒田にある京都府指定史跡、黒田古墳に赴いた。 黒田古墳 後円部 黒田古墳は、園部町黒田の丘陵部の先端に築かれた前方後円墳である。 日本で最古級の前方後円墳は、卑弥呼の墓の可能性が取り沙汰されている大和の…

鴫尾山九品寺

摩気神社の参拝を終えて更に北上し、南丹市園部町船阪大門にある真言宗の寺院、鴫尾山九品(くほん)寺に赴いた。 九品寺は、弘仁元年(810年)に弘法大師空海が開基した寺と伝えられている。 九品寺 その後、白河天皇の子、覚行法親王が伽藍を整備したが、…

摩気神社

瑠璃渓の見学を終えて北上し、南丹市園部町竹井宮ノ谷にある摩気(まけ)神社を訪れた。 摩気神社 摩気神社は、船井郡の名神大社として、「延喜式」に記載のある式内社で、祭神は、大御饌津彦(おおみけつひこ)命である。 永暦三年(1079年)には、白河天皇…

瑠璃渓 その4

更に歩いていくと、濯錦汀(たくきんてい)がある。 濯錦汀 清らかで美しく、水が波立たない穏やかな水際という意味の名だ。 次に見えてくるのは、千幻瀑(せんげんばく)である。階段状になった岩を流れ落ちる水が、何段もの滝を成している。 千幻瀑 千幻瀑…

瑠璃渓 その3

瑠璃渓の遊歩道を更に歩いていく。 次に見えてくるのは、暢申澗(ちょうしんかん)である。 暢申澗 のびやかなせせらぎという意味だそうだ。小滝が静かに流れている。 次に見えてくるのは、弾琴泉(だんきんせん)である。広いせせらぎの至る所に突き出た岩…