自然

芦津渓谷

虫井神社から北に行き、途中右折して北股川沿いに車を走らせる。北股川に沿って断崖がそそり立ち、淵や瀬、滝が連続する芦津渓谷を訪れた。鳥取県八頭郡智頭町芦津にある。 芦津渓谷は、氷ノ山後山那岐山国定公園の一部である。 芦津渓谷に沿って、中国自然…

大和島 絵島

淡路市岩屋は、漁業の町である。岩屋漁港からは、潮流の速い明石海峡に多数の漁船が繰り出す。 その岩屋漁港のすぐ傍にあるのが、約2000万年前の岩屋砂岩の地層が露出して出来た、大和島、絵島という2つの小さな島である。 漁港の南側にある大和島は、陸続…

須磨離宮公園

神戸市須磨区東須磨1丁目にある須磨離宮公園は、かつて皇室の別荘の武庫離宮があった場所である。 この高台は、在原行平が月を愛でた月見山があった場所とされている。近代になって、そこに浄土真宗の法主にして探検家の大谷光瑞の別荘が建てられた。 大谷…

舞子

大歳山遺跡公園から南下し、神戸市垂水区東舞子町にある兵庫県立舞子公園に着く。駐車場に車をとめる。 車を降りれば、眼前に明石海峡の解放感ある景色が広がり、海風が鼻腔を搏つ。 明石海峡 頭上を明石海峡大橋が通り、対岸の淡路島が指呼の間に見える。私…

雄岡山 雌岡山

神戸市西区神出(かんで)町に、綺麗な円錐形の山が2つ並んで聳えている。2つの山が並ぶ姿を遠くから見ると、女性の乳房のように見える。 雄岡山(おっこさん)、雌岡山(めっこさん)である。 雄岡山 雌岡山 御覧のように、双方似たような形であるが、高…

青玉神社

兵庫県多可郡多可町加美区は南北に細長い。北端は、丹波国、但馬国と接している。 加美区鳥羽(とりま)は、その北端に近い場所である。 ここにあるのが、鍛冶の神様である、天戸間見命(あまのとまみのみこと)を祀る青玉神社である。 青玉神社 青玉神社の…

岩座神

兵庫県多可郡多可町加美区岩座神(いさりがみ)には、有名な棚田がある。 岩座神は、東播磨最高峰の千ヶ峰(標高1005メートル)の中腹の標高3~400メートルに位置する集落である。 岩座神の名の由来は、過去に「いわすわりかみ山」と呼ばれた千ヶ峰から来て…

志染の岩室

兵庫県三木市志染町井上に、千体地蔵と言われる地蔵群がある。 中心にある地蔵尊は、山から突き出た砂岩に刻まれたものである。 千体地蔵中央のお堂 地蔵尊 この地蔵尊は、伝承によれば、天平三年(731年)12月に行基菩薩が彫ったものとされている。しかし実…

前島

牛窓港の前に横たわる島が前島である。泳いでいけそうな距離にあるが、自動車を積めるフェリーが、牛窓港と前島の間の水路をつないでいる。 私はスイフトスポーツを牛窓側に置いて、単身島に渡った。 前島 前島行フェリー フェリーは片道150円である。牛窓港…

三草山

姫路から京都まで貫通しているのが、国道372号線である。姫路から加西市、加東市を抜けて、丹波篠山に至り、そこから京都府の亀山を通過して京洛に到着する。 高速道路を使わずに、車で播州から京都に行くには、神戸や大阪を通過するルートと、この国道372号…

加東市 朝光寺

兵庫県加東市畑にある朝光寺は、姫路城、閑谷学校、一乗寺、鶴林寺、浄土寺に続いて、私が史跡巡りで訪れた6つ目の国宝建造物である。 加東市の中でも奥まったところにあり、国宝の寺だというのに観光客はほとんどいない。静けさに包まれた寺である。 朝光…

闘龍灘

兵庫県を代表する河川である加古川は、兵庫県丹波市の粟鹿山付近を源流とし、瀬戸内海まで流れている。 兵庫県加東市上滝野の加古川中流域にあるのが、名勝闘龍灘である。 ここは、川底から数メートルほど岩石が隆起していて、その岩石の間を縫って川が流れ…

錦海湾 若宮八幡宮

虫明から、岡山ブルーラインという自動車専用道路に入る。この道は、備前市から岡山市までを結ぶバイパスのようなもので、かつては有料道路だったが、今は全線無料である。 ブルーラインという名称から、この道路が海沿いを通っているものと思われがちだが、…

奈義町の史跡

菩提寺から山岳路をしばらく西に走ると、大別当城跡に登る道が見えてくる。 登り口から北を望むと、彼方に那岐山が聳えている。 那岐山 那岐山は、標高1255メートルである。あの山の向こうは鳥取県だ。 奈義山脈中には、他にも複数の山城があるが、いずれも…

奈義町 菩提寺

岡山県勝田郡奈義町高円にある高貴山菩提寺は、那岐山の中腹、標高およそ500メートルほどの場所に位置する。 菩提寺は、持統天皇の治世(686~697年)に役小角が開基したと伝えられており、往時には、七堂伽藍三十六坊が立ち並んでいたと言われている。 平安…

天石門別神社 長福寺

備前国北部から美作国にかけては、天石門別(あまのいわとわけ)神社という名の神社が数多くある。 美作市英田町滝宮にある天石門別神社もそのひとつである。 鳥居 祭神は、天手力男(あめのたぢからお)神である。天手力男神は、天照大御神が天の岩戸に引き…

瀬戸町

現在岡山市東区瀬戸町と呼ばれている区域は、平成19年1月22日の岡山市への合併前は、赤磐郡瀬戸町という自治体であった。 岡山市は、平成に広域合併を重ね、政令指定都市となった。中国地方では、広島市に次ぐ政令指定都市である。 今日は、この瀬戸町の史…

和気町 本久寺

天神山城跡から北に行くと、三保高原というレジャー施設等がある高原に至る。地名で言うと、和気町田土字杉沢である。 ここにはかつて、奈良時代に報恩大師が建立した備前四十八寺の一つ、安生寺を前身とする杉沢山長楽寺があった。 長楽寺は、檀家の便を考…

高御位山

高砂市と加古川市の境目に聳える高御位(たかみくら)山は、標高304メートル、別名「播磨富士」と呼ばれている。 11月14日の「生石神社 覚正寺」の記事で書いたように、生石神社の御神体である「石の宝殿」の削り屑が、高御位山の山頂に捨てられたという伝承…

笠形山

兵庫県神崎郡市川町、同神河町、多可郡多可町の3つの町にまたがる形で聳え立つのが名峰笠形山である。標高は939メートルである。登山道が整備されて、登りやすい山であるため、登山を趣味とする人たちには人気の山である。 今日は、その笠形山にまつわる史…

福崎の寺 七種の滝

兵庫県神崎郡福崎町高岡にある應聖寺は、天台宗の寺院である。 境内には、大小約200本の沙羅の木が植えられ、沙羅の寺と呼ばれている。 應聖寺 沙羅の花が咲く6月には、さぞ美しい寺容を見せてくれることだろう。あいにく私が訪れたのは、曼殊沙華の季節だ…

夢前町ところどころ

姫路市夢前(ゆめさき)町は、かつては飾磨郡夢前町という独立した自治体であった。平成18年3月に姫路市に合併され、消滅した。今日は夢前町の地味な史跡を紹介する。 夢前町は、南北に細長い。姫路市夢前町莇野(あぞうの)に、菅生ダムというダムがある。…

觜崎

龍野の中心街から揖保川沿いに北上し、新宮町との境に差し掛かると、揖保川左岸にところどころ岩壁がむき出しになっている岩山が見えてくる。鶴嘴山という岩山である。 この山肌の岩を削って、摩崖仏が彫られている。觜崎(はしさき)摩崖仏という。摩崖仏は…