瑠璃渓の遊歩道を更に歩いていく。
次に見えてくるのは、暢申澗(ちょうしんかん)である。

のびやかなせせらぎという意味だそうだ。小滝が静かに流れている。
次に見えてくるのは、弾琴泉(だんきんせん)である。広いせせらぎの至る所に突き出た岩が、数々の小さな滝を作り、さながら琴を弾いているように見えるからこの名がある。


次に見えてくるのは、玉裳灘(ぎょくしょうたん)である。


写真に見える右岸の浅瀬を指す。浅瀬の辺りが、光の反射で裳のようにも見える。
次は、瑠璃渓十二勝の水晶簾(すいしょうれん)である。
水晶簾は、小さな滝である。滝の落ちる様子が、まるで水晶の簾がかかっているように見えるから、この名がついたらしい。


涼しい音を鳴らしながら滝が落ちている。シャッター速度を上げて撮影すると、滾り落ちる水が水晶玉のように見えてくる。
更に進むと、宝亀巌と天鼓湍がある。
宝亀巌は、亀の形をした大岩のことである。

天鼓湍は、宝亀巌のすぐ上流にある滝である。

鼓を打つかのように、静かな空間に水音が響いている。
天鼓湍のすぐ上には、浣紗瀬(かんさせ)がある。


浣紗瀬は、平らで大きな岩が段々に並ぶ浅瀬である。
その上を水が流れ、段差毎に小さな滝を作っている様子が、薄絹を水で洗い濯いでいるように見えるからこの名がある。
浣紗瀬を過ぎると、碁顛石(ごてんせき)がある。

碁盤のように、面白いほど四角な石である。
次に見えてくるのは、爛柯石(らんかせき)である。


石の周囲を桜の木の根が這っている。これが木の根で作られた手すりのように見えるので、この名がある。
瑠璃渓を歩くと、自然が形成した千変万化の景色を楽しむことが出来る。瑠璃渓は、数百万年以上の時間をかけて形成された。
天長くして地久し。天地の悠久に比べれば、人の営みは小さなものである。