淡路

早良親王墓 浅野公園

昨日紹介した常隆寺は、延暦四年(785年)に薨去した早良(さわら)親王にゆかりのある寺であった。 かつてその早良親王の墓だったという場所が、淡路市仁井にある。だった、というのは、早良親王の遺体は、延暦十九年(800年)に、淡路の墓から大和国の八島…

栗村山常隆寺

円城寺から淡路市久野々(くのの)にある真言宗の寺院、栗村山常隆寺に向かった。地図を見て、最短と思える道を進んだが、これが車1台がようやく通ることができる山中の細い道で、しかもその道を約10キロメートル走らなければならなかった。対向車が来たら…

慈雲山円城寺

八浄寺から西へ車を走らせ、山奥の細い道を登っていく。 淡路市佐野の奥地にある真言宗寺院が、慈雲山円城寺である。 この寺は桜で有名だが、私が訪れた3月27日には、まだ3月だというのに、八分咲きになっていた。 境内は桜で覆われ、伽藍が見えないほどで…

蓮台山八浄寺

御井の清水から国道28号線を南下し、淡路市佐野にある蓮台山八浄寺を訪れた。 蓮台山八浄寺 ここは真言宗の寺院である。淡路には、淡路七福神と言って、七福神の神様それぞれを祀る寺が七つある。 この八浄寺は、淡路七福神の総本院であり、淡路七福神霊場会…

御井の清水

舟木石上神社から東に走り、大阪湾側に出る。淡路島北部は、東西の幅が狭く、車であれば、大阪湾側と瀬戸内海側を短時間で行き来できる。 神戸淡路鳴門自動車道の東浦ICの出入口付近は、佃遺跡という、縄文時代後期の遺跡としては西日本最大級の遺跡が発掘さ…

舟木石上神社

北淡震災記念公園から南東に車を走らせる。2キロメートル弱進むと、丘陵と溜池がまだらに広がる舟木地区に至る。 この舟木地区に不思議な神社がある。今流に言えば、パワースポットだろう。それが舟木石上(ふなきいわがみ)神社である。 舟木石上神社の鳥…

北淡震災記念公園 後編

野島断層保存館の南側には、断層が敷地内を走っていた民家が、メモリアルハウスとして保存されている。 下の写真の民家の塀の形を見ればわかるが、建物が建っている敷地の上半分が横にずれてしまっている。 建物の中は、凄まじい揺れに見舞われたことだろう…

北淡震災記念公園 中編

阪神・淡路大震災では、淡路島北西部において、野島断層が長さ約10キロメートルに渡ってずれた。 最大で約1.2メートルの上下の段差と約2メートルの横ずれが生じた。 野島断層の地面のずれが最も明瞭に現れたのは、淡路市(旧北淡町)小倉地区であった。 小…

北淡震災記念公園 前編

貴船神社遺跡から県道を南下する。 車で走って気づいたのは、播磨灘を見下ろす道沿いに、洒落たレストランやカフェが多数あることである。 この前新聞記事で読んだが、平成26年に明石海峡大橋の通行料金が下がったことで、多くの人が淡路島を訪れるようにな…

貴船神社遺跡

本日、昨年末以来となる淡路の史跡巡りを行った。 神戸淡路鳴門自動車道の淡路インターで下りて最初の交差点の南西角は、小高い丘になっている。丘の上は淡路SAで、観覧車が建っている。 実はこの丘周辺は、旧石器時代のナイフ形石器が発掘された、まるやま…

御太刀山妙勝寺

植村文楽軒の供養塔のある勝福寺から南下し、淡路市釜口にある法華宗の寺院、妙勝寺を訪れる。 ここは、足利尊氏ゆかりの寺である。 妙勝寺 足利尊氏が京都周辺での戦いに敗れ、再起のために一度九州に落ちる途中、淡路島に立ち寄った。 尊氏は、「妙勝」と…

伊勢久留麻神社 勝福寺

松帆神社から更に南下し、淡路市久留麻に至る。 ここにあるのが、伊勢久留麻神社である。 伊勢久留麻神社 伊勢久留麻神社の祭神は、大日孁貴尊(おおひるめのむちのみこと)である。大日孁貴尊は、天照大御神の別名である。 相殿には、織物の神・漢織姫尊(…

淡路夢舞台 松帆神社

江埼灯台の見学を終えて、県道31号線、国道28号線を東進し、淡路島の東岸にある淡路島国営明石海峡公園に行く。 淡路島国営明石海峡公園は、史跡ではないが、私が史跡巡りのガイドにしている「兵庫県の歴史散歩」上巻に載っているので行く事にした。 淡路島…

江埼灯台

松帆の浦の裏には、マナイタ山と呼ばれる低山が聳える。 マナイタ山 マナイタ山には、中世には城が築かれていたらしい。 マナイタ山城と呼ばれたが、誰がいつ築いたのか詳細は分かっていない。 天正年間に、織田と毛利がこの城を巡って争った。当時毛利は、…

松帆の浦

淡路島の最北端一帯の海岸は、松帆の浦と呼ばれている。 古来から、何度も和歌に詠まれてきた歌枕である。 松帆の浦 現在の松帆の浦の東側は、波が砂利に打ち寄せる自然の海岸であり、そこに立つと、明石海峡の対岸が指呼の間に見える。 松帆の浦を詠んだ有…

石の寝屋古墳群

岩屋の町から北上すると、西岡山が左手に見えてくる。西岡山の中腹に、石の寝屋古墳群があるという。 そこに至るには、神戸淡路鳴門自動車道の上に架かる石の寝屋跨道橋を越えねばならない。 石の寝屋跨道橋 跨橋道を越え、山裾に至る。そこから長い階段を登…

岩屋城跡 岩楠神社

絵島に渡る橋から南を眺めると、正面に三対山別名城山が見える。 三対山 三対山は、山というほどもない低山である。永正七年(1510年)に大内義興がこの山上に岩屋城を築いたとされている。 三対山への登り口は、麓の飲食店の駐車場にある。 岩屋城跡登り口 …

大和島 絵島

淡路市岩屋は、漁業の町である。岩屋漁港からは、潮流の速い明石海峡に多数の漁船が繰り出す。 その岩屋漁港のすぐ傍にあるのが、約2000万年前の岩屋砂岩の地層が露出して出来た、大和島、絵島という2つの小さな島である。 漁港の南側にある大和島は、陸続…

淡路市 岩屋神社

昨年12月下旬に兵庫県淡路市の史跡群を訪れた。 淡路は、播磨、備前、美作、摂津、但馬、因幡、丹波に次いで、私が史跡巡りで訪れた8つ目の国となる。 淡路島は現在の行政区分では兵庫県に属するが、史跡を訪れてみると、文化圏としては四国の文化圏である…