二ノ丸跡に、鳥取城のヌシと呼ばれた桂蔵坊という狐を祀った中坂稲荷の祠がある。


日本の城には、ヌシと呼ばれる神様や妖怪に関する逸話が残っていることが多い。
姫路城には長壁(おさかべ)姫、猪苗代城には亀姫、松山城には化け狸の隠神刑部(いぬがみぎょうぶ)というヌシがいたとされている。

桂蔵坊は、殿様の使いとして、飛脚になって江戸に行ったとか、殿様の飼っていた鶏を部下の狐が食べてしまったので、殿様に詫びを入れたという逸話が伝わっている。
久松山に棲んでいた狐が、神様として崇められるようになったのだろう。

桂蔵坊は、久松山の中腹にも祀られている。
建物に神様がいらっしゃるという伝説は、ロマンチックでいいものだ。
二ノ丸跡の南西角には、走櫓という櫓が建っていた。


また、二ノ丸跡の南端には、菱櫓跡の石垣が残っている。


菱櫓は、菱形の二層の櫓で、一階は四間四方であったという。
この菱櫓跡の櫓台からの眺望が抜群にいい。ここからは、大手方面から三ノ丸跡の全貌、天球丸跡の石垣群を眺めることが出来る。




三ノ丸から二ノ丸に入るには、表御門を潜らなければならなかった。


表御門跡を抜けて、二ノ丸跡から出ると、山下ノ丸の最高所となる天球丸跡が目の前に見える。
次回は、鳥取城跡のシンボルともなっている天球丸跡の石垣を紹介する。