ヨドコウ迎賓館 その2

 ヨドコウ迎賓館の2階には、この建物の顔とも言える応接室がある。

応接室の入口

 応接室の入口は狭い。そのため、応接室に入ると、部屋を広く感じる。フランク・ロイド・ライトの工夫した空間作りである。

応接室

 応接室は、南北に長く伸びた形をしている。東西に大きな窓があり、南側にはバルコニー、北側には大谷石で築かれた暖炉がある。

 部屋の中央には、建築当時のものではないが、部屋に合ったデザインの椅子とテーブルがある。

北側の暖炉

東側の窓

 東西の窓の下には、長いベンチがある。東側の窓の側には、ヨドコウ迎賓館のペーパークラフトがある。

 実物のヨドコウ迎賓館の全容を眺めることはなかなか出来ないので、このような模型類を見て全容を確かめるしかない。

ヨドコウ迎賓館のペーパークラフト

 応接室の壁には、作り付けの飾り棚がある。

作り付けの飾り棚

 また、フランク・ロイド・ライトが自邸用にデザインしたテーブルランプが置いてある。

フランク・ロイド・ライトがデザインしたテーブルランプ

応接室の椅子と机

 全ての調度類が直線基調でデザインされている。奇を衒っていないので、時を経ても古さを感じさせない。

 応接室の天井際には、多数の通気口が並んでいる。この通気口が、部屋に開放感を与えている。

通気口

 応接室南端のバルコニーに出ることは出来なかったが、室内からでも眺望を楽しむことが出来る。

バルコニー出入口

 応接室の他に、2階には給湯室やトイレがある。

 給湯室の壁は、作り付けの棚で覆われている。応接室に来客があった時、ここから茶や菓子を出したのだろう。

給湯室

トイレ入口

トイレの窓

 長い夏休みを、このような邸宅で過ごすことが出来れば、どれだけ贅沢な気持ちに浸れることだろう。

 優れた住宅は、人を生き返るような気持ちにさせる。