関西ユダヤ教団シナゴーグ ジャイナ教寺院 北野物語館

 シュウエケ邸から西に歩き、一度トアロードに出てから北上する。道なりに歩くと、神戸市中央区北野町4丁目の関西ユダヤ教シナゴーグの前に出る。

関西ユダヤ教シナゴーグ

 ユダヤ教となると、日本人にはイスラム教よりも馴染みがないかも知れない。ユダヤ教キリスト教イスラム教は、同じ唯一神を崇めているので、実は兄弟のような宗教同士である。

 ユダヤ教シナゴーグは、日本では東京と神戸の2つしかないらしい。ここは西日本のユダヤ教徒の拠点なのだろう。

関西ユダヤ教シナゴーグ

 世界宗教の中で、最も古い出自を持つユダヤ教に敬意を表してシナゴーグ前を立ち去った。

 ここから東に歩くと、北野3丁目にあるジャイナ教寺院の前に出る。

ジャイナ教寺院

 ジャイナ教は、インドで紀元前5世紀ころに出来た宗教である。厳しい修行が特徴で、菜食主義や不殺生の教えで知られている。

 西インドのジャグラート地方を中心に分布しており、信者は数百万人である。インドの人口の約0.4%が信仰している。

 神戸市には約1000人のインド人が生活しているが、その内約120人がジャイナ教徒らしい。インド全体の信者の比率と比べると高い。

 神戸は世界的な真珠の加工・集積地であるらしいが、宝石商が多いジャイナ教徒が自然と神戸に多く集まったのだろう。

ジャイナ教寺院

 このジャイナ教寺院は、日本で唯一のジャイナ教の寺院である。インドから取り寄せた白亜の大理石を用いて、昭和60年に築かれた。

 私がカメラを持って寺院の前に立ち尽くしていると、サリーを着たインド人女性が私に会釈して寺院の中に入っていった。まるでインドに来たようだ。

 北野界隈は、外国の様々な地域の文化がまだら模様に分布しているが、今後の日本の都市部は、様々な異文化が集まる坩堝のようになっていくことだろう。

 ジャイナ教寺院から東に歩き、北野坂に至る。北野坂を南に下ると、北野物語館がある。

北野物語館

 北野物語館は、明治40年に、この地より北東約300メートルの北野1丁目に、米国人M.J.シェー邸として建てられた。

 木造2階建て、寄棟造り、桟瓦葺きの建物で、外壁は下見板張りにオイルペイント塗装されている。

北野館物語

 この洋館は、平成7年の阪神淡路大震災で、深刻な打撃を受け、取り壊されることになったが、解体に際して神戸市が部材を買い取り、平成13年に現在地に再建された。

 今は、スターバックスコーヒーの店舗になっている。これはこれで、神戸の震災からの復興の象徴の一つである。

 それにしても、明治の洋館に座ってコーヒーを飲めるのは幸せである。私はこの建物には入らなかったが、神戸の洋館とコーヒーの文化の香りを胸いっぱい吸い込んだ気になった。