小瀬石鎚神社

大坂城石垣石切小瀬原丁場跡の見学を終え、山の頂の方を見ると、岩肌が露出しているのが見える。 不動山という岩山である 小瀬石鎚神社のある山 この不動山の頂には、小瀬石鎚神社が鎮座し、御神体の重岩があるという。 駐車場の奥から神社の参道が始まる。 …

大坂城石垣石切小瀬原丁場跡 

12月2日に小豆島の史跡巡りを行った。 小豆島は、香川県に所属する。旧国名で言えば、讃岐国の一部である。 当ブログの史跡巡りも、ついに四国の一角に辿り着いた。 山川出版社「香川県の歴史散歩」 香川県は、兵庫県、岡山県、鳥取県、京都府に次いで、私…

三田市 住吉神社

酒垂神社の参拝を終え、三田市大川瀬の氏神である住吉神社に赴いた。 住吉神社 参道の石段 鮮やかな朱色の両部鳥居を潜り、石段を上がると、広々とした境内がある。 境内 住吉神社の祭神は、住吉三神の上筒之男命、中筒之男命、底筒之男命である。 航海の神…

酒垂神社

永澤寺の参拝を終え、次なる目的地である兵庫県三田市藍本にある酒垂(さかたれ)神社を訪れた。 酒垂神社鳥居 酒垂神社の境内から東に約300メートル行くと、田んぼの中に鳥居が建っている。 この鳥居は、応永二年(1395年)に建立された酒垂神社の一の鳥居…

青原山永澤寺 後編

玉兎門を潜って真っ直ぐ北上すると、妙高閣という建物がある。 妙高閣 妙高閣は、鉄筋コンクリート製の巨大な建物で、内部には観音堂、坐禅堂、ガンダーラ彫刻展示室がある。 中に入ると、矢張り目に付くのは高さ約9.2メートルの巨大な大観世音菩薩像である…

青原山永澤寺 中編

本堂に入ると、畳敷きの広々とした空間が広がる。 法会の時には、多くの人が集まるのだろう。 本堂内 本堂の奥には、本尊の釈迦三尊像、地蔵菩薩像、秋葉三尺坊大権現が祀られている。 まずは本尊の釈迦三尊像を紹介する。 釈迦三尊像 中央が釈迦如来(現在…

青原山永澤寺 前編

花山院の参拝を終えて北上し、三田市と丹波篠山市の境界付近の三田市永沢寺にある曹洞宗の寺院、青原山永澤(ようたく)寺に赴いた。 青原山永澤寺 永澤寺が開創されたのは、応安年間(1368~1375年)のことである。 四国の四ヶ国と備後の五州の守護職で、室…

東光山花山院菩提寺 後編

本堂の東側には、薬師堂がある。薬師堂には、花山院本尊の薬師如来坐像と、両脇侍の日光・月光菩薩像、十二神将像が祀られている。 薬師堂 蟇股の龍の彫刻 木鼻の彫刻 薬師堂内陣 薬師如来坐像 花山院が開創された時、法道仙人が薬師如来像を本尊として祀っ…

東光山花山院菩提寺 前編

高売布神社の参拝を終え、次なる目的地である兵庫県三田市尼寺(にんじ)にある真言宗の寺院、東光山花山院菩提寺に赴いた。 この寺院のことは、以後は通称の花山院の名で呼ぶことにする。 花山院は、東光山の山頂にある寺院である。山頂までは自動車道が延…

三田市 高売布神社

蓮花寺から北上し、三田市酒井に鎮座する高売布(たかめふ)神社を訪れた。 高売布神社 この神社の創建は古く、7世紀初めの推古朝のころとされている。「延喜式」に記載のある式内社である。 祭神は、下照比売(したてるひめ)命、天稚比古(あめのわかひこ…

深谷山蓮花寺 後編

蓮花寺の中興の祖は、「平家物語」の中で閻魔大王のいる冥土に行って帰ってきたと書かれている、慈心房尊恵という僧である。 尊恵が冥土に持って行ったという曼荼羅、経本、数珠は、蓮花寺の寺宝として今も伝わっている。 本堂 本尊は、文永八年(1271年)に…

深谷山蓮花寺 前編

三田市街から北上し、三田市下槻瀬(しもづきせ)にある真言宗の寺院、深谷山蓮花寺を訪れた。 深谷山蓮花寺 蓮花寺は、7世紀の中頃、第36代孝徳天皇の時代に、法道仙人により開創されたと伝わっている。 蓮花寺の山門は、戦国時代に焼失したものを、その後…

旧九鬼家住宅資料館 後編

客室の南側には仏間があるが、今は仏壇は撤去されている。 その代わり、旧九鬼家住宅の図面や、九鬼隆範が設計時に使用したと思われる製図道具が展示されている。 仏間と客室の間の欄間の意匠 九鬼家住宅の図面の複製 製図道具 建物の南側には、東から順番に…

旧九鬼家住宅資料館 前編

御霊神社から三田市街に戻り、三田市屋敷町にある旧九鬼家住宅資料館を訪問した。 旧九鬼家住宅資料館 旧九鬼家住宅資料館は、天保六年(1835年)に越賀家の三男として屋敷町に生まれ、明治3年に三田藩の家老九鬼隆継の養子になった九鬼隆範(りゅうはん)…

三田市 御霊神社

金心寺の参拝を終えてから北上し、三田市貴志にある御霊神社を訪れた。 御霊神社参道 御霊神社の創建については、詳細は分からない。 明治2年の神仏分離に際して、御霊神社を管理していた社坊金性院が廃寺となり、記録が散逸してしまったためである。 祭神…

如意山金心寺

多聞寺から北に走り、兵庫県三田市の市街地に入る。 三田市天神にある真言宗の寺院、如意山金心寺(こんしんじ)に赴いた。 金心寺参道 金心寺は、新興住宅街の中の丘の上にある。 寺伝によると、金心寺は、天智天皇七年(668年)に、唐から帰朝した中臣鎌足…

豊歳神社 北野山多聞寺

11月26日に摂津の史跡巡りを行った。この日訪れたのは、神戸市北区と兵庫県三田市の史跡である。 まず最初に、神戸市北区大沢(おおぞう)町市原にある豊歳神社を訪れた。 豊歳神社 鳥居 豊歳神社は、農村の中にあるが、私が訪れた時は、地元の人たちが境内…

土師天満宮

福知山市土師(はぜ)町は、古代の丹波において、天皇に奉献する食器を作った贄土師部という部曲が置かれた場所とされている。 土師部は、土器や陶器を作った職業集団である。 日本のあちこちにある土師という地名は、概ね古代の土師部と関係がある。 この土…

ヌクモ山城跡 ヌクモ古墳群

石原城跡から東南を眺めると、標高150メートルほどのヌクモ山という低山が横たわっている。 この山には、中世の山城跡であるヌクモ山城跡とヌクモ古墳群が存在する。 ヌクモ山 上の写真の正面に写っているのがヌクモ山だが、山上に2つの鉄塔がある。 右側(…

金光山洞玄寺 石原城跡

阿毘地神社から西に行き、福知山市石原2丁目にある曹洞宗の寺院、金光山洞玄寺に赴いた。 金光山洞玄寺 洞玄寺は、小高い丘の上に建っているが、この丘は元々は石原城という城であった。 天文年間(1532~1554年)に、安芸国からこの地に移ってきた大槻安芸…

阿毘地神社

観音寺から西に走り、福知山市興にある阿毘地(あびち)神社を訪れた。 阿毘地神社の社叢 田んぼの中に、鬱蒼とした林が見えてくる。この林が阿毘地神社の社叢である。 境内入口は東側にある。 阿毘地神社 阿毘地神社の創建は、宝亀年間(770~781年)である…

補陀落山観音寺 後編 

観音寺本堂の背後には、鎮守の熊野神社と聖徳太子を祀る太子堂がある。 熊野神社 熊野神社拝殿 熊野神社は、紀伊にある熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社のいわゆる熊野三山の神様である熊野権現を勧請したものである。 熊野信仰は、平安時代には仏…

補陀落山観音寺 中編

観音寺の本堂は、天正四年(1576年)の兵火で焼けた後、天正七年(1579年)に再建されたが、その後大破した。 安永四年(1775年)ころから大破した本堂の再建が計画された。天明四年(1784年)に再建工事が始まり、寛政七年(1795年)に完成した。 これが、…

補陀落山観音寺 前編

浦嶋神社から東に走り、福知山市と綾部市の境界付近にある真言宗の寺院、補陀落山観音寺に赴いた。 観音寺の案内図 観音寺の創建は、養老四年(720年)で、開基は法道仙人と伝わる。 当地を訪れた法道仙人が、一霊木から十一面千手千限観世音菩薩立像を刻ん…

奉安塚古墳群 浦嶋神社

稲粒神社の参拝を終えて府道74号線を東に走り、途中三叉路を北に上がって、福知山市報恩寺(ほおじ)の集落に入る。 報恩寺集落の中には、旧福知山市立佐賀小学校がある。校庭跡の北側の山麓に、奉安塚古墳群がある。 奉安塚古墳群のある山麓 奉安塚古墳群の…

稲粒神社 太光薬師堂

醍醐寺の参拝を終えて南下し、由良川手前を左折して、京都府道74号線を東進すると、右手の田の中に鬱蒼と茂る森が見えてくる。 稲粒神社の鎮守の森 京都府福知山市川北にある稲粒神社の鎮守の森である。稲粒神社の鎮守の森と境内は、京都府文化財環境保全地…

木塔山醍醐寺

猪崎城跡から北上し、福知山市猪崎にある臨済宗の寺院、木塔山醍醐寺に赴いた。 木塔山醍醐寺 私が訪れた日は、境内の楓の紅葉が進んでいた。季節の移り変わりを感じた。 石垣と参道 醍醐寺は、興国二年(1341年)に、後醍醐天皇の菩提を弔うために、足利尊…

猪崎城跡

三段池公園の南側に、戦国時代に築かれた山城の跡である猪崎城跡がある。 猪崎城跡のある城山 猪崎城跡は、天文~永禄年間(1532~1569年)に築城された山城で、明智光秀が丹波を平定する前に築かれたものである。 城跡のある城山は、高さ50メートルほどの低…

池の奥古墳群 稲葉山古墳群

福知山市猪崎にある三段池公園は、様々なスポーツ施設が集まる公園であるが、公園内や周辺からは、古墳が多数発掘されている。 公園中央にある総合体育館の北側に「古墳の丘」と呼ばれる場所がある。池の奥古墳群の中で最大の5号墳がある場所である。 総合…

庵我神社 明光山養泉寺

11月11日に、丹波の史跡巡りを行った。訪れたのは、京都府福知山市である。 最初に福知山市中にある庵我(あんが)神社を訪れた。 庵我神社 庵我神社は、「延喜式」式内社の一つである。創建は詳らかではない。 だが、「続日本紀」の宝亀四年(773年)の条に…