資料館

日本・モンゴル民族博物館 その4

日本・モンゴル民族博物館の奥の「モンゴル高原の暮らしと文化」コーナーに入る。 ここには、モンゴルの遊牧民の移動式住居ゲルが再現されている。 ゲル ゲルの内部 ゲルの屋根 ゲルは折りたたみ可能な木製の格子に羊毛で編んだフェルトを被せて作るテントの…

日本・モンゴル民族博物館 その3

長年に渡る戦闘の末に、1206年にモンゴル高原を統一し、全モンゴルの王となったチンギス・ハーンは、千人の兵士が所属する千人隊という騎馬軍団を編成し、その下に百人隊、その下に十人隊と、10進法に基づいて部隊を編成した。そして隊ごとに優秀な指揮官を…

日本・モンゴル民族博物館 その2

日本・モンゴル民族博物館の「アジアの歴史と風土」コーナーには、モンゴル国と中国の内モンゴル自治区から出土した考古資料、歴史資料が展示してある。 モンゴルは、1921年の中華民国からの独立後、長い間ソ連の影響下にあり、社会主義国家になっていたが、…

日本・モンゴル民族博物館 その1

日出神社の参拝を終え、豊岡市但東町中山にある日本・モンゴル民族博物館に赴いた。 日本・モンゴル民族博物館 ここは、モンゴルに関する考古資料や歴史資料、モンゴル民族の生活文化に関する資料、モンゴルの主要な宗教である密教の資料、その他但東町の民…

芦田均記念館 後編

昭和23年3月に誕生した芦田内閣は、短命であった。 内閣が発足してすぐの同年4月、戦後の経済復興のために設立された復興金融公庫から有利な融資を受けるため、昭和電工の社長が、政界や金融界、GHQの高官に多額の献金を行った贈収賄事件が発覚した。昭和…

芦田均記念館 前編

鎌倉山清薗寺を参拝したことで、「兵庫県の歴史散歩」下巻に載る兵庫県側の丹波国の史跡は全て訪問し終えた。 これからは、京都府側の丹波国の史跡巡りが続くことになる。丹波国の面積の2/3は現在の京都府の領域になるので、丹波の史跡巡りはこれからもまだ…

三ッ塚廃寺跡 後編

三ッ塚廃寺跡の東側にライフピアいちじまという公共施設がある。その東側の山際斜面にあるのが、天神窯跡である。 天神窯跡 ここは、三ッ塚廃寺で使う瓦や須恵器を生産していた窯跡である。 斜面に穴を掘って、その上に天井を付けた穴窯の跡である。天神窯跡…

越畑 蕎麦尾山金剛頂寺

香々美新町から北上し、かつてたたら製鉄が行われていたという越畑という集落を目指した。 香々美新町から越畑までの約16キロメートルの道のりは、「万葉のみち」として整備されている。 「万葉集」に詠まれる150余種の植物のうち、104種の植物が道端に植え…

竹中大工道具館 その4

竹中大工道具館には、日本だけでなく、中国やヨーロッパの大工道具も展示してあった。 故宮博物院の太和殿の斗栱を復元したものが展示されていた。 故宮博物院太和殿 太和殿の斗栱の復元 この巨大な建造物が木造建造物だとは知らなかった。斗栱の下に更に横…

竹中大工道具館 その3

大工仕事は、建物の設計図通りに木材を加工して、組み立てていかなければならない。少しでも歪みがあると、建物はしっかり建たないだろう。 また、どれだけの用材が必要かを計算したうえで建設を開始するようだ。 昭和時代に薬師寺復興工事に従事した大工棟…

竹中大工道具館 その2

鎌倉時代から江戸時代初期には、木の葉型鋸が使用されるようになった。 木の葉型鋸 室町時代に入ると、大陸から大鋸(おが)が伝わった。大鋸で木材を切って製材することを挽割製材という。この工程で出る木くずを、おがくずと呼ぶようになった。 大鋸 大鋸…

竹中大工道具館 その1

徳光院の参拝を終えて、南に歩き、JR新神戸駅の南側に出る。 神戸市中央区熊内町7丁目にある竹中大工道具館を訪れた。 竹中大工道具館 竹中大工道具館の門 竹中大工道具館を運営しているのは、大手ゼネコンの竹中工務店である。 竹中工務店の元となる会社は…

旧倉敷市瀬戸大橋架橋記念館

岡山県倉敷市児島味野2丁目にある児島市民交流センターは、平成22年3月に閉館した倉敷市瀬戸大橋架橋記念館の建物を再利用したものである。 旧倉敷市瀬戸大橋架橋記念館 旧倉敷市瀬戸大橋架橋記念館は、昭和63年4月10日の瀬戸大橋開通と同日に開館した。 …

洲本城跡 その1

洲本八幡神社の東側には、寛永八年(1631年)の「由良引け」以後に徳島藩によって築城された洲本城跡の石垣と濠が残っている。 濠と石垣に囲まれて、洲本税務署や検察庁、裁判所の建物がある。江戸時代の洲本の政庁が、今は淡路島の司法の中心になっている。…

静思堂

兵庫県豊岡市出石町中村は、戦前戦中戦後を通して、国会議員として議会政治と自由主義の擁護者として活躍した齋藤隆夫の出身地である。 齋藤の生家跡に、戦後になって齋藤隆夫の記念館である静思堂が建てられた。 静思堂 静思堂の名は、大観静思という齋藤隆…

出石家老屋敷

宗鏡寺から出石の中心街に歩いて戻る。 豊岡市出石町内町に、出石藩の家老屋敷が残っている。 明治維新後、出石城の建物はほとんどが壊された。また明治9年の大火で、出石の町は甚大な被害を受けた。 しかしこの家老屋敷は生き残り、現代に伝えられている。…

豊岡市出石町 明治館

辰鼓楼から西に歩いていく。うだつが上がる古い町並みが続く。 観光客を乗せた人力車が私の前を走っている。 出石の町並みと人力車 古い町並みと人力車。まるで明治の風景だ。ところで明治・大正時代の小説を読んでいると、車という言葉が出てくる。 戦後の…

一乗山経王寺 加藤弘之生家

歴史と学びの小径を東に歩き、出石町下谷にある日蓮宗の寺院、一乗山経王寺を訪れる。 一乗山経王寺(左が鐘楼) 寺伝によれば、永禄年間(1558~1570年)にこの地に真言宗の寺院、会稽山薬王寺が創建された。 薬王寺は、江戸時代にこの地を訪れた法音院日道…

雲部車塚古墳

蔵六寺の参拝を終え、兵庫県丹波篠山市東本荘にある雲部車塚古墳に赴いた。 雲部車塚古墳 この古墳は、神戸市垂水区にある五色塚古墳に次いで、兵庫県下で二番目に大きい前方後円墳である。 全長約143メートル、後円部の直系約83メートル、高さ約12メートル…

鏡野郷土博物館 竹田遺跡

ペスタロッチ館の中には、鏡野町内の遺跡や古墳から出土した遺物や、郷土が生んだ自由民権運動家中島衛に関する資料を展示する鏡野郷土博物館がある。 鏡野郷土博物館 鏡野町には、竹田遺跡や恩原遺跡、赤峪(あかざこ)古墳などの遺跡、古墳がある。 ここに…

片岡鐵兵文学記念室 

一宮八幡神社の参拝を終えて北上し、岡山県苫田郡鏡野町竹田にあるペスタロッチ館(鏡野町総合文化施設)に赴いた。 ペスタロッチ館 ペスタロッチ(1746~1827年)はスイスの教育者で、貧民の子や孤児にも平等に教育の機会を与え、生徒の自主的学習意欲を伸…

神戸らんぷミュージアム 後編

石油ランプと同じく、明治になって日本に上陸したのがガス灯である。 明治5年(1872年)、フランス人技師ブレグランの指導の下、横浜で日本初のガス灯が点灯された。 明治7年(1874年)には、東京新橋や神戸居留地にガス灯が設置された。 ガス灯は、当初は…

神戸らんぷミュージアム 中編

昔使われた照明具として思い浮かぶのはロウソクだが、実は江戸時代までロウソクは非常に高価で、庶民にはとても手が出せるものではなかった。 今では石油パラフィンを使った安価なロウソクが大量生産されているが、昭和初期まで作られていた和ろうそくは、ハ…

神戸らんぷミュージアム 前編

東遊園地から歩いて神戸市中央区京町に戻り、神戸らんぷミュージアムに赴いた。 神戸らんぷミュージアムのあるクリエイト神戸ビル 神戸らんぷミュージアムの看板 神戸らんぷミュージアムの入口 神戸らんぷミュージアムは、関西電力が経営していた灯りに関す…

神戸市立博物館 後編

神戸市立博物館の1階に降りると、無料で見学できる神戸の歴史展示室がある。 古代から戦後までの神戸の歩みを学ぶことが出来る。特にジオラマの展示が見応えがある。 五色塚古墳の模型 神戸市垂水区にある兵庫県内最大の前方後円墳、五色塚古墳の模型は、か…

神戸市立博物館 中編

コレクション展示室の古地図や名所図会(ずえ)のコーナーに入った。 目につくのは、17世紀に作成された「大坂から長崎迄航路図」である。 「大坂から長崎迄航路図」には、紀伊から淡路、四国を通って鹿児島経由で長崎に行く南側ルートと、瀬戸内海から玄界…

神戸市立博物館 前編

旧居留地のほぼ中心に位置する神戸市中央区京町にあるのが、神戸市立博物館である。 ここは、神戸市内から発掘された考古資料や、南蛮美術、古地図のコレクションなどを数多く収蔵し、展示する博物館である。 神戸市立博物館 神戸市立博物館の建物は、昭和10…

岡山市御津郷土歴史資料館

東武藤家の邸宅跡である「さかぐらKANAGAWA」の見学を終えると、次は西武藤家の邸宅跡に建つ岡山市御津郷土歴史資料館に向かった。 岡山市御津郷土歴史資料館 岡山県御津郡御津町が、武藤家から金川のシンボルでもあった西武藤邸を譲り受け、その土地に建て…

高田屋嘉兵衛 後編

高田屋顕彰館・歴史文化資料館には、高田屋嘉兵衛に関するもの以外の展示品もある。 寛政五年(1793年)十一月、石巻から江戸に向かう途中に遭難した若宮丸一行16名は、アリューシャン列島の一島に漂着した。 その地でロシア人に助けられた一行は、シベリア…

高田屋嘉兵衛 中編

高田屋顕彰館・歴史文化資料館に入ると、職員の案内で、先ず高田屋嘉兵衛の生涯を描いた映像作品の鑑賞を勧められる。 それを観終わってから、館内を見学した。 高田屋嘉兵衛の生涯は、蝦夷地(現在の北海道)の開拓と日露間の紛争解決に費やされた。 寛政十…