石碑

生野の変

文久三年(1863年)10月11日、尊王攘夷派の元福岡藩士・平野国臣、長州藩士南八郎(本名河上弥市)らは、いわゆる七卿落ちで長州に落ち延びた公卿の澤宜嘉を総帥に迎え、倒幕のため但馬国生野の地で挙兵する。 翌12日、志士達は生野代官所を襲撃し、無血占拠…

神戸市西区 太山寺 中編

三重塔を観終わって、国宝の本堂に向かう。 本堂は、正面七間、奥行き六間の大きな建物で、鮮やかな薄緑色の銅板で屋根が葺かれている。かつては本瓦葺だったそうだが、昭和39年の解体修理工事で銅板葺きに葺き替えられたらしい。瓦葺の本堂も見てみたかった…

比金山如意寺 前編

今年8月5日の当ブログの記事「明石市立天文科学館 前編」で紹介したように、明治43年に、当時の明石郡の小学校教員たちが私費を投じて、子午線が通過する場所に子午線通過地識標を建てた。 一つは現在の明石市天文町に建てられたが、もう一つの識標は、現…

人麿山月照寺、柿本神社 後編

歌聖と称される万葉歌人の第一人者・柿本人麻呂を祀る柿本神社。かつては人丸社とも呼ばれていた。 昨日も紹介したが、柿本神社は明治4年の神仏分離令により、月照寺から独立した神社となった。 柿本神社神門 柿本神社の神門前には、ちょっとした展望広場が…

明石市立天文科学館 前編

明石は時の街とも呼ばれている。日本標準時の基準となる東経135度の子午線がこの町を通っているからである。 この子午線上に太陽が南中した時、日本全国が正午となる。 東経135度の子午線が、日本標準時の基準となったのは、明治21年1月1日のことである。 …

美作の古墳

大和盆地の纏向地方に前方後円墳が出現し始めたのが、3世紀初頭である。少なくともこの時期までに、現在の皇室につながる王権が大和に誕生したと言われている。最近の歴史学会ではこれを大和王権と呼んでいる。 大和王権は、大和の大王を首長として、その下…

備前長船 後編

備前長船刀剣博物館の前には、近代備前長船の刀匠今泉俊光の工房を再現した、今泉俊光刀匠記念館がある。 今泉俊光刀匠記念館 今泉俊光は、明治31年に佐賀県小城郡小城町で生まれ、祖父の影響を受けて幼いころから刀作りに興味を持ち、釘を潰して小刀を作っ…

月の輪古墳 楯之舎塾跡

周匝城跡から北東に行った岡山県久米郡美咲町飯岡(ゆうか)にある大平山は、標高約314メートルの山である。 この山の山頂に、5世紀前半に築造された月の輪古墳がある。 大平山 大平山山頂近くまでは、舗装路が続いている。月の輪古墳の手前まで、自動車で…

野﨑浜

野﨑武左衛門が開拓した野﨑浜の塩田は、昭和44年には廃止となった。 日本の製塩法は、昭和40年代には、イオン交換膜と電力を利用して鹹水を作り、真空式蒸発缶で煮つめる方法が公式に採用されることになった。 広い土地面積と莫大な労力が必要とされる塩田…

湯川山法光寺

北播磨地方は、酒米の産地である。有名なのは、山田錦である。 酒米の生育には、昼夜の寒暖差が大きい、内陸性の気候が適している。地形的には風通しがよい、丘陵地の山麓が最適で、粘質土壌の凝灰岩の地質がいいとされている。北播磨は、この条件に合致する…

三木城跡 細川庄

三木市上の丸町一帯が、国指定史跡の三木城跡である。今まで紹介した、雲龍寺や三木市立みき歴史資料館、三木市立金物資料館も、三木城跡に含まれる。 三木城跡の見取図 三木城は、15世紀後半に別所則治により築城された。当時は、東播磨随一の要害であった…

岡山市孤児院発祥地 安仁神社 紅岸寺跡

弘法寺から西に行き、岡山市東区に入る。 岡山市東区上阿知にあるのが、岡山市指定史跡である岡山市孤児院発祥地である。 岡山市孤児院発祥地の石碑 岡山市孤児院発祥地には、「永懐斯人」と記された石碑が建っている。 今この石碑の建っている場所には、か…

魚住の泊 明石原人

兵庫県明石市大久保町江井島にある江井島港は、沖に淡路島を望む風光明媚な漁港である。 江井島港は、行基菩薩が開いた摂播五泊と呼ばれる古代の港の一つ、魚住の泊があった場所である。 ちなみに摂播五泊は、室生泊(たつの市御津町)、韓泊(姫路市的形町…

日本原

岡山県勝田郡奈義町、同郡勝央町、津山市にまたがるように広がる台地を日本原という。 岡山県と鳥取県の県境に聳える那岐山の南側に広がる台地である。 日本原 正徳年間(1711~1716年)に、日本全国廻国巡礼を終えた福田五兵衛という人物が、広戸野と呼ばれ…

築山古墳 備前福岡

竹久夢二生家から北東に走る。 岡山県瀬戸内市長船町西須恵にある築山古墳を訪れる。 築山古墳 築山古墳は、全長約82メートルの前方後円墳である。5世紀後半から6世紀前半にかけての古墳とされている。写真右側が後円部となる。 明治40年(1907年)に後円…

錦海湾 若宮八幡宮

虫明から、岡山ブルーラインという自動車専用道路に入る。この道は、備前市から岡山市までを結ぶバイパスのようなもので、かつては有料道路だったが、今は全線無料である。 ブルーラインという名称から、この道路が海沿いを通っているものと思われがちだが、…

加東市 持宝院 観音寺

兵庫県加東市社の佐保神社の東側には、かつての門前町の通りの面影を残す商店街がある。 佐保神社からその商店街を北上すると、すぐ左手に見えてくるのが、持宝院(真言宗)である。 持宝院山門 持宝院には、関西建築界の父と言われる、武田五一(たけだごい…

奈義町の史跡

菩提寺から山岳路をしばらく西に走ると、大別当城跡に登る道が見えてくる。 登り口から北を望むと、彼方に那岐山が聳えている。 那岐山 那岐山は、標高1255メートルである。あの山の向こうは鳥取県だ。 奈義山脈中には、他にも複数の山城があるが、いずれも…

瀬戸町

現在岡山市東区瀬戸町と呼ばれている区域は、平成19年1月22日の岡山市への合併前は、赤磐郡瀬戸町という自治体であった。 岡山市は、平成に広域合併を重ね、政令指定都市となった。中国地方では、広島市に次ぐ政令指定都市である。 今日は、この瀬戸町の史…

赤磐市 千光寺

本久寺の拝観を終えて南下し、和気町から赤磐市に入る。赤磐市は、岡山市郊外のベッドタウンとなっている町である。 赤磐市石蓮寺(しゃくれんじ)には、かつて報恩大師が建立した備前四十八寺の一つである、平満山石蓮寺があった。 現在は石蓮寺は廃寺とな…

龍野街歩き 後編

普段何気なく歩いている街並みでも、注意深く観察すれば、何がしかの新しい発見があるものだ。遠くにある著名な観光地に行かなくても、地元の史跡に意外な出会いがあったりする。 今回はそれを紹介する。 龍野は、童謡「赤とんぼ」の作詞をした三木露風の出…