2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

神戸市北区山田町の農村舞台その2

無動寺、若王子神社の参拝を終え、次に向かったのは、神戸市北区山田町原野にある天津彦根(あまつひこね)神社である。 天津彦根神社 今日は、農村舞台を有する神社を三社紹介するが、天津彦根神社がその一つ目である。 祭神の天津彦根命は、記紀神話の系譜…

若王山無動寺 若王子神社 後編

無動寺本堂で五仏の参拝を終え、境内の西側にある鳥居を潜り、若王子神社に向かった。 若王子神社鳥居 若王子神社は、無動寺の鎮守社として建てられた神社である。昔は若王子権現を祀っていたが、明治の神仏分離により、無動寺から独立し、若王子神社という…

若王山無動寺 若王子神社 前編

六條八幡宮から細い道を東に走ると、道の分岐に石碑のようなものが見えてくる。地名で言えば神戸市北区山田町福地になる。 地元で新兵衛石と呼ばれている石である。 新兵衛石 徳川時代、第10代将軍家治の治世(1770年ころ)の時、京都所司代で当地の領主だっ…

六條八幡神社

帝釈山から下山して、神戸市北区山田町中にある六條八幡神社に向かった。 今六條八幡神社のある場所は、朝鮮征伐に際し、丹生山の丹土を求めるため、この地に行幸した神功皇后の行宮址とされている。 六條八幡神社鳥居 長徳元年(995年)、周防国の基灯法師…

丹生神社 明要寺跡 後編

丹生神社の二の鳥居を過ぎて、境内に入っていく。 丹生神社二の鳥居 二の鳥居を過ぎると、石垣が見えてくる。 天正七年(1579年)、三木合戦の際、多くの僧兵を有した明要寺は、秀吉と対立する三木の別所氏側に付いた。 明要寺は秀吉軍の攻撃を受け、堂塔は…

丹生神社 明要寺跡 前編

箱木千年家から北東方面を見上げると、次なる目的地の丹生(たんじょう)神社が山頂にある丹生山が見える。 奥が丹生山 丹生山は、標高約515メートルの山で、帝釈山、稚児ケ墓山、花折山などと共に、丹生山系という山地を形成している。 丹生山史跡道しるべ…

神戸市北区山田町の農村舞台その1 箱木千年家

雪見御所旧跡の見学を終え、国道428号線、通称有馬街道を北上し、神戸市北区に入る。 神戸市北区には、あまり知られてはいないが、江戸時代から続く文化が息づいている。 それは、神社で演じられる農村歌舞伎等の演芸である。 丁度1年前に紹介した神戸市北…

雪見御所旧跡

祇園神社のすぐ西側には、神戸市兵庫区から北区に抜ける国道428号線が通っている。 この国道、通称有馬街道と呼ばれている。 有馬街道 特に平野交差点から祇園神社の間の坂を祇園坂と呼ぶらしい。祇園神社の参拝を終えて、祇園坂をぶらぶらと下り始めた。 祇…

神戸市兵庫区 祇園神社 

神戸市兵庫区の平野交差点から北に約250メートルほど歩くと、山の中腹にある祇園神社が見えてくる。 地名で言うと、神戸市兵庫区上祇園町にある。 祇園神社 鳥居を潜って急な石段を登った先に境内があるが、境内に並べられたのぼり旗を麓から眺めると、戦国…

荒田八幡神社 宝地院

今年の1月11日以来、約半年ぶりに摂津の史跡巡りを行った。 今回訪れたのは、神戸市兵庫区から神戸市北区山田町周辺の史跡である。 まず紹介するのは、神戸市兵庫区荒田町3丁目にある平家ゆかりの荒田八幡神社と宝地院である。 荒田八幡神社 荒田八幡神社…

養父市大屋町蔵垣・大杉地区

城の山古墳と池田古墳の見学を終え、一路兵庫県養父市大屋町を目指す。 大屋町は、山に囲まれた谷間に集落が点在する農村地帯である。 この大屋町の蔵垣、大杉地区は、江戸時代から養蚕業が盛んである。 宝暦三年(1753年)、蔵垣に生まれた上垣守国は、明和…

城の山古墳 池田古墳

和田山町から養父市街に向けて国道9号線を走ると、国道沿いに2つの古墳がある。 城の山(じょうのやま)古墳と池田古墳である。とは言え、2つの古墳とも今は原型を留めていない。城の山古墳の下にはトンネルが掘られ、池田古墳は墳丘上に国道の高架橋が横…

赤淵神社

大同寺の参拝を終え、次なる目的地に向かう。 兵庫県朝来市和田山町枚田(ひらた)にある赤淵神社を訪れた。 赤淵神社の鳥居 赤淵神社の祭神は、大海龍王神、赤渕足尼神(あかぶちそこひのかみ)、表米宿祢神(ひょうまいすくねのかみ)の三神である。 赤渕…

医王山大同寺

當勝神社の参拝を終え、北上する。兵庫県朝来市山東町早田にある臨済宗の寺院、医王山大同寺を訪れた。 大同寺 大同寺山門 大同寺は、大同二年(807年)に薬師如来の霊場として創建された。当初は天台宗の寺院であった。 一時は寺勢盛大であったが、時と共に…

當勝神社 後編

當勝神社の本殿は、安政六年(1859年)の再建とされている。 當勝神社本殿 本殿には、拝殿のような濃密な彫刻は施されていない。本殿建築には中井権次一統は参加していないものと思われる。 その代わり、三手先まで組まれた斗栱と尾垂木が見事である。 本殿…

當勝神社 前編

粟鹿神社の参拝を終え、そこから粟鹿の集落を少し奥に進む。 その先にあるのが、當勝(まさかつ)神社である。 當勝神社 この神社の祭神は、天照大御神と須佐之男命の誓約(うけい)から生まれた、天照大御神の子の正哉吾勝勝速日天忍穗耳尊(まさかあかつか…

粟鹿神社

楽音寺の見学を終え、東に車を走らせる。次なる目的地は、朝来市山東町粟鹿にある但馬国一宮の粟鹿(あわが)神社である。 実は、但馬には一宮が二つある。もう一つは豊岡市出石町にある出石神社である。なぜ但馬に一宮が二つあるかは分からない。 粟鹿神社…

正覚山楽音寺

茶すり山古墳の見学を終え、次なる目的地、正覚山楽音寺に行く。 兵庫県朝来市山東町楽音寺にある真言宗の寺院である。 楽音寺 楽音寺の創建は、大同二年(807年)である。明賢上人が、紀州那智の滝を拝して念誦していると、深淵中に五色の光明が見えた。上…

茶すり山古墳

竹田城跡の見学を終え、次に朝来市和田山町筒江にある茶すり山古墳を訪れた。 茶すり山古墳 茶すり山古墳は、5世紀前半に築かれた円墳である。直径約90メートル、高さ約18メートルで、近畿地方最大の円墳である。現在は国指定史跡となっている。 この古墳が…