2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

瑠璃寺 宇野氏主従供養碑

上三河農村舞台から更に北上し、佐用町船越に入ると、瑠璃寺の山門が見えてくる。 船越山の中腹にある真言宗の寺院・瑠璃寺の山門である。 瑠璃寺山門 山門は寛永十五年(1638年)の造営である。しかし、所々痛みがあって、長年月の風雪に耐えてきたことを物…

上月城跡 上三河農村舞台

3日ぶりの更新だが、今日の史跡も残念ながら地味である。しかも、その歴史は凄惨である。 兵庫県佐用郡佐用町上月にある上月城跡が今日の舞台である。 城山 上月城跡は、城山という山の上にある。 麓には、土日祝日に開いている上月歴史資料館があるが、私…

随願寺

廣峯神社のある広峰山の東隣には、増位山が聳える。 増位山の中腹にあるのが、播磨天台六山の一つ、増位山随願寺である。 随願寺近くの駐車場まで、増位山の麓からドライブウェイが開通している。 随願寺案内図 案内図にあるように、ヘアピンカーブが連続す…

廣峯神社

姫路市街の北側に聳える広峰山の中腹にあるのが、廣峯神社である。 広峰山は、往古、白幣山と呼ばれ、人々が神の山と崇め、神籬を建てて、素戔嗚尊と五十猛尊を祀ったという。 社伝によると、神功皇后が三韓征伐に出兵する際、白幣山で素戔嗚尊に勝利を祈願…

姫路ところどころ

姫路城の北東側には、姫路市立美術館がある。 かつて、姫路城が陸軍第10師団の駐屯地だった時に、兵器庫・被服倉庫として使われていた赤レンガの建物が、今は美術館として利用されている。 姫路市立美術館 この建物は、明治38年に建設され、大正2年に増築さ…

三日月

かつて兵庫県佐用郡三日月町という自治体があったが、平成17年に、佐用郡佐用町に合併された。 旧三日月町周辺は、江戸時代には三日月藩という藩が領域支配していた。 三日月藩乃井野陣屋跡 元禄十年(1697年)、幕府は、津山藩森家の改易に伴い、分家の森長…

旧制姫路高等学校本館・講堂

射楯兵主神社を見終わり、姫路市山野井にある姫路文学館に行く。 ここは、播州ゆかりの文学者である、和辻哲郎や椎名麟三、又祖先が播州出身だった司馬遼太郎の資料などが展示してある。 姫路文学館北館 私が訪れたのは月曜日で、休館日であった。姫路文学館…

射楯兵主神社

姫路城の南東に、射楯兵主(いたてひょうず)神社がある。ここは、播磨の国16郡の神々を祀っているので、播磨国総社とも呼ばれている。地元では単に「総社」と呼ばれることが多い。結婚式場としてもよく使われる。 大鳥居 この神社の本殿には、射楯大神と兵…

姫路城 その6 附好古園

長かった姫路城シリーズも今日で終わりである。 姫路城大手門を出て、内曲輪の周囲を歩くことにする。 姫路城の内曲輪は、水が満々と湛えられた濠に囲まれている。 姫路城の濠 こうして見ると、B29のレーダーが濠の水を捉えた反応を見て、操縦手がこの辺を沼…

姫路城 その5

姫路城大天守1階から、イの渡櫓に入る。入り口は、これまた分厚い扉である。 イの渡櫓への入り口 イの渡櫓を通り、国宝東小天守に入る。東小天守内には、昭和の大修理の際に作られた、姫路城の1/20の軸組構造模型が展示されている。 軸組構造模型 昭和の大…

姫路城 その4

これから姫路城の大天守内部を見ていくが、図がないと分かりづらいと思う。 後日、兵庫県立歴史博物館で写した姫路城断面図と断面模型の写真を載せる。 姫路城断面図 姫路城断面模型 これを見ても分かるように、姫路城は外から見ると5階建てに見えるが、実…

姫路城 その3

西の丸を見学し終わると、いよいよ本丸に向かうことになる。 西の丸から「はの門」方向に近づくと、西小天守と乾小天守を前に控えた大天守が見えてくる。 西から見た天守 姫路城の天守は、五層七階の大天守と、その周囲に控える東小天守、乾小天守、西小天守…

姫路城 その2

菱の門を潜ると、すぐ目の前に三国堀という石垣で囲まれた溜池がある。 ここから見上げる天守もなかなかいい。 三国堀ごしの天守 私もここで、外国人観光客からカメラのシャッターを押してくれと頼まれた。お安い御用である。 私は、すぐに天守には向かわず…

姫路城 その1

世界文化遺産・国宝姫路城。 天下の名城は、今や人類全体の財産となっている。日本人ばかりでなく、外国人観光客も多数観光に訪れている。 姫路城は、姫山と鷺山と呼ばれる二連の丘の上に建てられている。姫山は、今天守閣が建っているところであり、鷺山は…

伊和神社

兵庫県宍粟市一宮町須行名にある伊和神社は、播磨国一宮である。一宮は通常、その国で最も格の高い神社を指す。 伊和神社は、鬱蒼と茂った杉や檜の林の中にある。 伊和神社のすぐ東側を国道29号線が走るが、境内の鎮守の森に入ってしまえば、国道の喧騒と打…

波賀城蹟

兵庫県宍粟市波賀町は、町の中心を国道29号線が通っている。国道29号線は、姫路市から鳥取市までをつなぐ国道である。かつての因幡街道も、ほぼ同じ場所を通っていたことだろう。 この国道29号線を見下ろす要害の地に、波賀城蹟がある。標高約450メートルの…

家原遺跡公園 附河原田農村芝居堂

兵庫県宍粟市一宮町三方町の家原(えばら)遺跡は、縄文時代から中世まで存在した集落の遺跡である。 今では遺跡の発掘も終わり、家原遺跡公園として整備され、古代から中世の建物が復元されている。 家原遺跡からは、縄文時代の竪穴住居の遺跡が見つかって…

松原八幡神社

家島から姫路港に戻り、国道250号線を東に行く。妻鹿の地域を抜け、白浜町に入る。 山陽電鉄白浜の宮駅の南側にあるのが、松原八幡神社である。ここは、「灘のけんか祭り」と呼ばれる秋季例大祭で有名だ。 松原八幡神社社頭 毎年10月14日、15日に、その祭り…

家島

当ブログもついに日本本土から離れ、離島に行くことになった。 今日は、播磨灘に浮かぶ家島についての記事である。 家島諸島には、主要な島として、家島本島、坊勢(ぼうぜ)島、男鹿(たんが)島、西島がある。私が訪れたのは、家島本島である。家島(いえ…

山崎城跡 長水城址

今回は、兵庫県宍粟市の中心地である山崎町の史跡を紹介する。 山崎の地は、江戸時代には山崎藩が支配していた。山崎藩主は、当初は徳川の血を引いた松平家や、池田家が務めていたが、いずれも転封となったり、お家が断絶したりして続かなかった。 最終的に…

姫路市安富町

姫路市安富町は、以前は宍粟(しそう)郡安富町という独立した自治体だった。 平成18年3月に、安富町は姫路市と合併した。安富町以外の宍粟郡の町は、その1年前に合併して宍粟市となっていた。安富町が姫路市と合併した時に、奈良時代に編纂された「播磨国…

姫路市龍野町界隈

姫路城の周辺には、城下町の風情を残す町名が残っている。 小利木町、鷹匠町、農人町、小姓町、龍野町、鍵町、材木町・・・。 特に龍野町は、旧西国街道に面しており、かつては格子窓や虫籠窓を持った町屋が立ち並ぶ、古くからの城下町の味わいを残した町だ…

船場本徳寺

かつて亀山本徳寺の記事で書いたが、姫路市の英賀地区には、土塁と堀に囲まれた英賀城という城があり、その中に英賀御堂と呼ばれた浄土真宗(一向宗)の寺があった。播磨の浄土真宗布教の中心であった。 英賀城城主三木氏と一向宗門徒は、毛利氏と組んで、信…

書写山麓

書写山の麓にも、地味ながら見るべきスポットはある。 まずは、坂本城跡である。城跡、と言っても、今や土塁があるだけである。 坂本城は、赤松満祐が、嘉吉の乱で室町幕府6代将軍足利義教を殺害した後、立て籠もった城である。 ここは、それほど堅固な城で…