2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

新宮宮内遺跡、宮内天満神社

JR姫新線播磨新宮駅から北に行くと、国指定史跡となっている新宮宮内遺跡がある。 ここは、縄文時代から中世にかけて、集落があった場所である。この集落の最盛期は、今から約2100年前の弥生時代中期である。 昭和40年以降の発掘により、弥生時代の竪穴式住…

越部の里

今日も又地味な史跡を取り上げるが、ここは私の琴線に触れる場所なので、記事が長くなるかもしれない。 今回取り上げるのは、歴史的には越部(こしべ)と呼ばれている地域である。兵庫県たつの市新宮町のうち、JR姫新線播磨新宮駅の南側の農村地帯を指す。 …

觜崎

龍野の中心街から揖保川沿いに北上し、新宮町との境に差し掛かると、揖保川左岸にところどころ岩壁がむき出しになっている岩山が見えてくる。鶴嘴山という岩山である。 この山肌の岩を削って、摩崖仏が彫られている。觜崎(はしさき)摩崖仏という。摩崖仏は…

斑鳩寺

兵庫県揖保郡太子町にある斑鳩寺は、天文十年(1541年)の戦火により、堂宇ことごとく焼失した。 斑鳩寺仁王門と三重塔 龍野赤松氏の赤松政秀の志願により、まず再建されたのが、国指定重要文化財の三重塔である。永禄八年(1565年)の建築である。 重要文化…

鵤荘

日本の長い歴史の間には、伝説となった超人的な天才が何人か現れた。弘法大師空海はその一人である。森鷗外に超人的天才という言葉を与えるには、少し躊躇するが、鷗外の医学衛生学文学演劇哲学歴史などに関する知識量と国語漢学の素養の高さは超人的である…

瓢塚古墳 下太田廃寺

姫路市勝原区丁に、古墳時代初期の大きな前方後円墳がある。瓢塚(ひさごづか)古墳である。丁は、「よろ」と読む。住宅街の中に寝そべるような古墳の姿は、なかなかユーモラスだ。 瓢塚古墳。全長約100メートル。 全長は、約100メートル。西播地方では、最…

網干 魚吹八幡神社

地名にも歴史の痕跡は残っている。過去の歴史が忘れられても、地名だけはそのまま使われ続ける。地名の由来を調べると、今まで知らなかったことを知ることができる。 例えば、姫路市には、飾磨区、広畑区、網干区、勝原区、余部区、大津区という、区がつく地…

龍門寺

室津から国道250号線を東に走る。前を走る軽トラがスローペースなので、帰りの七曲りはあまり楽しめない。それでもすぐに、次の目的地に着く。 姫路市網干区浜田812番地にある、臨済宗妙心寺派の龍門寺。ここは、江戸初期に「不生禅」を唱えた盤珪禅師の根本…

室津 後編

室津のシンボルとも言うべき賀茂神社に行く。海に突き出た岡の上に社殿がある。 賀茂神社の創建は、この地が平安時代に、京都の賀茂別雷神社(上賀茂神社)の直系御厨になった時と伝えられる。御厨とは、神饌を調進するための領地のことである。つまりここは…

室津 前編

たつの市御津町室津。ここは、今となっては、鄙びた漁村に過ぎないが、かつては大変繁盛した港町だった。 北西に向けて湾口が開いた形の室津港は、中に入れば、外の海が荒れていても、室の中にいるかのように安全であった。 そのため、古代より、風待ちの港…

ZC33S スイフトスポーツ

今日は趣向を変えて、車について。 ZC33S スイフトスポーツ 第1回目の記事でも書いたが、ZC33Sスイフトスポーツは、私の大のお気に入りである。 たかが新車で200万円ほどの車だが、私の要求をほぼ完全に満たす車である。 まず、エンジンパワーと車重。私のZ…

龍野街歩き 後編

普段何気なく歩いている街並みでも、注意深く観察すれば、何がしかの新しい発見があるものだ。遠くにある著名な観光地に行かなくても、地元の史跡に意外な出会いがあったりする。 今回はそれを紹介する。 龍野は、童謡「赤とんぼ」の作詞をした三木露風の出…

龍野街歩き 前編

龍野城の敷地の中に、たつの市立龍野歴史文化資料館がある。 龍野歴史文化資料館 資料館には、たつの市内の遺跡から発掘された史料や、脇坂家の遺物などが展示されている。 大体、どこの歴史資料館に行っても、展示物のパターンは決まっている。石器に始まっ…

聚遠亭 附龍野神社

山川出版社の「歴史散歩シリーズ」をガイドに、史跡巡りを始めてはみたものの、「歴史散歩シリーズ」にはあまりにも多くの史跡が載せられていて、それを全て巡るのは至難の業だ。 しかし、一度凝り始めると、徹底してやってしまう性格なので、しばらくは、載…

龍野城と龍野古城

龍野城は、もともとは今の龍野城の裏にある鶏籠山(けいろうざん)の山頂に築かれていた。明応八年(1499年)に、赤松村秀が鶏籠山頂に城を築いた。朝霧城と呼ばれ、赤松氏四代がここを根城にした。 天正五年(1577年)、信長が派遣した秀吉率いる織田軍二万…

養久山古墳群

永富家住宅から北に行くと、養久山という低山がある。 典型的な日本の里山、養久山。 この山中には、弥生時代後期から古墳時代後期までの古墳が30基以上存在する。 養久山のハイキングコース。 古墳と言うと、ほとんどの人は前方後円墳を思い出すだろう。前…

永富家住宅 後編

主屋を見終わった後は、大蔵の中に展示してある永富家ゆかりの品々を観る。 永富家ゆかりの品を陳列する大蔵。 とにかく、龍野藩主脇坂家との関係を表す品々が多い。 脇坂家が龍野藩主となったのは、寛文十二年(1672年)に信州飯田から入封してからである。…

永富家住宅 前編

兵庫県たつの市揖保川町新在家にある、国指定重要文化財、永富家住宅。 国指定重要文化財、永富家住宅主屋。文政五年(1822年)の建築。 永富家は、この地域の大地主兼庄屋として、龍野藩の財政をたびたび助け、農家ではあるが、藩主からも一目置かれる存在…

正條の渡し

道はどこまでも続いている。アスファルトで覆われた道は四通八達し、今や日本のあらゆる場所に車で行けるようになった。 しかしそうなったのも、モータリゼーションが盛んになった昭和40年代以降で、昭和30年代までは、舗装された道路はほとんどなかった。 …

車漫画の金字塔

誰しも、長い年月の中で、人生が変わる経験をすることがある。 人からかけられた何気ない一言で変わることもあれば、ふと手にした書物の一文や雑誌の一つの記事で変わることもある。 私の場合、これから紹介する車漫画のおかげで、確実に人生が変わった。変…

艸玄書屋について。

史跡巡りのブログを始めて、まだ一度も史跡に出かけていない。私も勤め人で、給料をもらう身である。余暇がなければ史跡巡りは出来ない。 余暇がくるまで、しばらくは、出発前の準備の話が続く。 このブログのタイトルは、「SOGENSYOOKUのブログ」という無粋…

歴史散歩シリーズ

史跡巡りの最良のガイドブックは何か。それは、山川出版社の「歴史散歩シリーズ」だ。 男の子ならば、誰しも何かのコレクションに熱中した時代があるはずだ。 コレクションとは、物のコレクションだけではない。四国八十八か所巡りや西国三十三か所巡り、諸…

最良の旅カメラとは。

車の次は、カメラについて書く。 史跡巡りをしながら、写真を撮り、写真をブログに載せる。そのために使うカメラには、どんなものが向いているか。 私が選んだのは、SONYのコンパクトデジタルカメラ、RX-100だ。 名機?RX-100初代 このカメラのどこが気に入…

晴れた日には車に乗って。

これから私は、主に史跡巡りのことをブログに書いていきたい。 日本という歴史ある国には、数多くの史跡がある。 古墳あり、城郭あり、神社あり、仏閣あり、洋館あり、古戦場あり、日本全国には数えきれない程の史跡がある。 史跡巡りに欠かせないのは、まず…